2016年10月28日金曜日

New Balance M576STW "Stingray Microzine" - 2008


2008年にリリースされたM576STW “Stingray”です。これ、リバプールにあったショップ、Microzineが英国ニューバランスにオーダーした別注品。60足限定でした。この前後にもMicrozineはStingrayに似たようなコンセプトの別注を数回出しているのですが、Microzine自体は2009年に閉店しています。



正確なリリース月が明記できないのは購入したのがリリース後数年経ってからeBayで購入したため。その頃色々ネットで調べたんですがいかんせん球数の少ない物件なので情報が出てきません。購入した人のサイトを見ても大体そうですがリリースデートまでは書き込んでくれてませんし…



閑話休題。

名前の通り、アッパー全体にStingray=アカエイのような表皮のレザーが使われているのが特徴。レザー自体は本物のエイが使われているわけではなさそうで、おそらく通常のレザーにそれっぽく加工しているのでしょう。そしてフリンビーのレザーものには珍しくコーティングしてあるようです。



STWは憶測ですが「STingray White」の略称かな?とも思ったのですが、実際の物件はホワイトではなくて、若干オフホワイトに緑が入ったような味わい深いカラー。いい色だなと思います。シンプルなんだけどよく出来てます。この辺りまでのフリンビーは本当、いい仕事してたなぁと個人的には思ったりするのですが、2016年のラインナップを見る限り、パッと見、いいね!と思うような物件もなくなってるのが正直なところ。



タンラベルは通常と同じユニオンジャックパターン。ライニングの素材はグレイのファブリック。ミッドソールのホワイトパーツを含めると大まかですが3色しか使っていないシンプルさ。いいなぁ。

ただ、コーティングの影響なのか、革が硬い…。履きやすいとは正直言えないところが惜しい。そして足が熱くなってきます。通気性があまり良くないんでしょう。

同じオールレザーと言っても2007年2月にリリースされた”Classic Car Pack”などは柔らかいスムースレザーが使われているので夏場に履いていてもさほど不快な気分もないのですが、これは少し辛い。なので春先とか秋によく履いています。



写真は2016年に撮影したもの。なんだかんだ言っても気に入っているので今はこんなコンディションです。

で、今まではMacのブラウザでプレビューして行間をチェックしてたんですが、iPhoneで見ると随分行間が空きすぎているのがわかりました。
なので今回は写真とテキストの行間をあまり空けずにアップしました。

でもやっぱり見づらくなったらiPhoneユーザーをちょっと無視した感じで訂正すると思いますのでご了承ください。iPhoneからのアクセス、多くなってるんですけどねぇ...Bloggerの仕様なのかなぁ、うまくいかない....

2016年10月12日水曜日

Nike Oregon Waffle Leather #313544-221 - Oct. 2006

なんだかずっとニューバランスが続いたのでここらで気分転換を。
2年前に既にエントリーしていますが、季節的にってことで。この後再生産もないので10年前の物件なんか見たことないやという若者を取り込むためにも(笑)。

Oregon Waffleのオリジナルは1973年にリリースされています。ソールの造形を見たら納得でしょうが元々は陸上のクロスカントリー用に開発されたもの。とは言え、競技にもトレーニングにも使えるようなオールラウンドなモデルであり、このワッフルソールの成功でナイキは一躍大企業になっていくわけで。

出自がそんなわけでこれを街履きとして使うにはちょっと苦しいと思いますが。


ボックスはオレンジとライトブラウンのツートーンタイプ。C18 330 x 225 x 116mm。ローカットのランニングシューズには若干大きめのサイズでして、ボックス生産は台湾。


ボックスの蓋裏を見ると「06230611」とスタンプ。2006年6月23日ですかね、検品は。

オリジナルとしてリリースされた物件はアッパーがナイロンでしたが、このモデルはレザー。071番のブラックモデルがシュリンク加工を施した牛革を使っていたのに対して、こちらは渋い艶のブラウンレザー。シュリンク加工はされておらず、表面に若干クラックが起き易いような仕上げがされています。

そして珍しいなぁと思わせるのがトゥガードやヒールカップ、スウッシュといったパーツにはヌバックが使われているのです。ナイキでヌバックってランニング・トレーニングシューズでは珍しいチョイスですよね。

しかも。
ナイキにしてはいい素材を使っているのでしっとりとした高級感すら漂ってます。




タンラベルはブロック&イタリックのNIKEロゴにオレンジスウッシュ。Ⓡマーク無し。タンラベルの裏のお品書きはなんと!このモデルオンリーだと思われる文面が。

ONE MORNING IN 1971, BILL BOWERMAN WAS STRUCK WITH A GREAT IDEA, SITTING DOWN FOR BREAKFAST, HE SAW HIS WIFE'S WAFFLE IRON AND ENVISIONED USING IT TO CREATE SOLES FOR HIS SHOES.  A FEW RUBBER CHIPS AND SEVERAL ATTEMPTS LATER, BILL SUCCESSFULLY MADE WHAT BECAME THE "WAFFLE SOLE". TESTING THE IDEA ON ATHLETES, THE SHOES PROVIDED LIGHT-WEIGHT TRACTION FOR RUNNERS EVERYWHERE. IN 1973, THE WAFFLE SOLE WAS SOLD TO THE WORLD AS THE "OREGON WAFFLE".

要はワッフルソール開発秘話なんですが。このモデルにナイキは誇りを持っているんだろうなぁと思わせるニクい演出。

071番と違ってブラウン系で統一されているのでスウッシュも他の補強パーツと同じ色、素材。


アキレスディップのナイキロゴはブロック&イタリックフォントで刺繍。NIKEロゴだけヴィヴィッドなオレンジなのですがあまり浮いた印象を与えないのが○。

横から見るとアキレスディップのパーツがかなりアキレス腱寄りに反っているので「履いているとアキレス腱が擦れそうだなぁ」なんて思っていたんですが、実際履き始めてみるとそんな事はなく。

あ、ライニングは合皮です。普段ですと「アッパーとかいい革使っているのにここは合皮かよ」と毒を吐いてしまうところですが、この物件に関しては違和感無いんですよね。若干の重い光沢を持ったレザーに対してマットな質感のPUレザーだと思うのですが、よく馴染んでいるのです。しかもシューレース、ミッドソールに合わせた?アイボリーだし。



インソールは脱着可能だと思うんですが、この物件に関してはなぜかナイキロゴの下に部分だけに接着剤が着けられて外せません。インソール自体は前年(2005年)にリリースされていたWaffle Racer II と同じANATOMICALのエンボスロゴが入ったグレイのやつだと思うんですが。

生産はタイランド。タイ生産品に一時期付属していたリサイクルペーパーで作られたシューキーパーが同梱されていました。

CANTEEN/LT CHOCOLATE-ORNG BLZ

最後にですが、今まで様々なスニーカーをこのブログで公開してきましたがストックしてある幾つかを処分と言うか、売ることにしました。こちらで写真を載せていますので興味がありましたらどうぞ覗いてみてください。このスニーカーもリストに載ってます。よろしくお願いします。

2016年10月1日土曜日

New Balance M1500IB “Centenary Edition” - Oct. 2006

2016年9月24日にニューバランスは創立110周年モデルとして「SURPLUS PACK」という限定モデルをリリースしました。ちょっと分かり難いコンセプトの物件で、かなりモデルの数を増やしてのリリースとなりますが、ボクは全く食指が動かず。日本でのリテールプライスも結構いい値段ですね。2.8-3.0万超えですもん。


で、遡ること10年前。


ニューバランス創立100周年にあたる2006年にリリースされた祝儀モデルです。リリースは2006年10月。

栄えあるモデルには3モデルが選出され、それはM577AS, M670VD, そしてこのM1500IB。各モデルとも創立した年(1906年)に合わせた1906足のワールドワイドリリースでした。
因みに日本では各モデル108足の割り当てとなり、その詳細は「9店舗12足ずつ」というかなり狭き門となってました。ゴールデンサイズなんて取り合いだったんだろうなぁ…


これらのモデル、オリジナルカラーという基本を踏襲しつつ、英国フリンビー工場ならではの内輪ネタみたいなところも多々あり。それは「勤続25年を越えた3人の職人さんの名前が冠に」というコンセプトもあるため。この1500の「IB」というのはIan Byersという職人さんの頭文字なんです。577はAudrey Stewart, 670はVictor Dixon。不思議なのはこれらに定番の576がなかったんですよね。670って結構意外でした。

ボックス内にはサイン入りの証明書、これ専用のタグが同梱され、外側から見てこのモデルと認識できるのは唯一タンラベルくらいなものでしょうか。

少し前にも書きましたが670でしたらこの後に日本企画でリリースされたM670GNの方が手に入りやすいし出来も悪くないと思います。


この1500、メインパーツがシンセティックスエードなんですよね。まぁ1500はそういうもんだろと言う認識もありますので改めてダメ出しするつもりもありませんがちょっとアニバーサリーモデルとしてのクオリティとするならば残念かなぁ、と。

10年経った今年、写真を撮り直したのがここにあるものですが、スエードの色褪せやレザーの艶という自分にとってニューバランスのスニーカーに求めるものが全くないんですよね。NIKE AIR EPICでも言いましたけどシンセティックスエードってよれてきてなんかちょっとみっともない。一緒に歳を取ってよれてきてるのを見せられるのがおっさんとしても辛いからでしょうか。

まぁそんな戯言はさておいて。


2006年モデルなのでNBロゴはまだ全て8本線ですね。タンラベルはこんな感じの専用タグ。なんでもフリンビーの工場から見える景色がモチーフだとか。風力発電があるんですね。山の向こうに「1500」のモデルナンバーが。下部にはnew balance 1906-2006の文字が見えます。

タンの裏に普通でしたらモデルナンバー、サイズ、素材表記のシールが転写してあるのですが、この物件ではIan氏を褒め称えるお品書きのタグが縫い付けられています。





インソールはいつものポリウレタン製ですが表地にはIan氏の顔写真を転写したものが彼のサインと一緒に貼られています。人の顔を踏みつけるようでいい気分ではないのでボクはいつものように違うインソールに交換して使ってますが。

リリース当時はオリジナルカラーに近くて雰囲気も良かったので概ねいい反応で迎えられていた記憶があります。それまでオリジナルカラー復刻という商売?はまだしていなかったので。この数年後、オリジナルカラー復刻!とかセカンドカラー復刻!といった展開になるとは…