2014年6月24日火曜日

Cortez NM QS #621328-780- Nov. 2013

2013年11月にナイキの直営オンラインストアが日本でも始まりました。

そこにあった物件。11月中旬の時点で他のQSを扱うようなスニーカーショップでも姿を見なかったコルテツが販売されているので購入しました。コルテツを買うのは久しぶりかもなんて思っていたら、そうそう、2012年にQSでリリースされていたのを購入したんだった。

一年前に買ったのにもう忘却の彼方ってコルテツの存在感が薄いのか、はたまたおっさんがボケてきたのか...

2012年のコルテツがオリジナルをなぞったQSだったのに対してこちらは2013年版アップデートといった趣。軽量のランニングシューズという原点に帰っての正統進化なのでは。

日本のナイキのオンラインストアでは5色展開なのですが、11月22日にヨーロッパでリリースされた物件はわずか2色。€99で
白地に赤の#621328-160、赤に白スウッシュの#621328-616のみ。

一方日本のナイキオンラインストアではこのヨーロッパでリリースされた2色の他にボクが購入したイエロー地の#780カラー、青に黄色スウッシュの定番カラー#470、そして1995年に購入したレザーコルテツと同色の黒地に白スウッシュの#621328-010カラー。
価格は¥9.450。増税前でしたので5%消費税が込みでこの価格でした。

で、アメリカはどうなんだろう?と買ってすぐにアメリカのオンラインストアを覗いてみるも姿無し。クラシックなコルテツがあるのみ。

ボックスは2013年夏から変更になった赤ボックス。13NSW16 321 x 200 x 111mm。ボックス生産はシューズ共々ベトナム製。

ラストもいかにもコルテツといった感じで安心の物件。ソールは1層でファイロン素材。Vengeanceに使われている、ナイキとしては珍しくない素材なのですが、ヘリンボーンパターンのアウトソールにおおきな切り込みがいくつか入っていて、これが屈曲性をかなり向上させています。そして柔らかい。指で押すと簡単に沈みます。クッション性としてはいいとは思うのですが、夏場のアスファルトとか熱のある外で履いていたらあっという間に減って行きそう。なのでボクはインドアでこれを履いています。グリップ性も悪くないし。

因みにこのソールは2009年にリリースされたFly Motion Cortezと同じソールだそうです。


タンラベルはブロック&イタリックフォントのナイキロゴとスウッシュ。メインカラーがイエローだからか、ロゴの色も黄色一色。Ⓡマークは無し。ラベル裏側には

NIKE AND THE SWOOSH NAME AND STRIPE ARE TRADEMARKS AND YOUR GUARANTEE OF QUALITY. SWOOSHⓇ
NIKE, LE TERME SWOOSH ET SON SIGLE SONT DES MARQUES DEPOSEES ET VOTRE GARANTIE DE QUALITE. SWOOSHⓇ 
MADE IN VIETNAM の文字。フォントが変わったのとサイズも小さくなって読みづらい...

他の特徴としては。色んなところに反射素材を使っているのがポイントでしょうか。トゥガードとソールの境目、踵とソールの境目、アッパーのトゥガードとシューアイレットのスエードパーツの境目、そしてタン全体。玄関に置いておくと結構反射してます。

ヒールタブのナイキロゴもブロック&イタリック。変にオールドテイストに行かないところは好感持てますね。しかも1990年代後半にかけて行なわれた改悪(ヒールタブパーツの巨大化)も元に戻っています。良かった。

アイレットのシューホールも片側7穴づつで基本通り。

ほんとうに久しぶりに履くコルテツですが、この物件、意外と?カッコいいんですよね、タンが奥の方で反射してなんとも渋い。
新しいカラーで気に入ったのがリリースされたらまた買っちゃうかも。

TR YLLW / GMM ORNG-MTLLC SLVR-LN

2014年6月8日日曜日

Tiger Corsair Vintage #D321N-0442 - Jan. 2013

タイガーコルセアのファーストリプロとしてリリースされた物件です。リリースは2013年1月。オニツカの王道のカラーリング。

時を同じくしてリリースされた Tiger Corsair Vintage #D320L-0123 はレザーバージョンで、ワールドワイドリリースですが800足限定として販売されています。

「されてました」ではなくて「されています」なのは2014年になっても在庫がはけないお店がチラホラ見受けられるので。まぁでも上半期が終わりそうな現時点でストックしているお店もほとんどなくなりましたけど。


何度でも言いますけど世界のスニーカーの歴史上重要物件の一つでもあるんですが、マイナー扱いは致し方ないのか...

で、限定物のレザーバージョンと違ってこちらはナイロンアッパーもの。でもヨーロッパでの価格は先の限定物とほとんど変わらないって。でも英国と日本では安くなっていて、£57.50、日本では¥11.000前後で販売されていました。

あ、日本でのオフィシャルリリースは2013年2月で、カタログナンバーは欧米で使われている#D321N-0442ではなくて、#TH321N-0442です。なんで日本だけ変えるのかなぁ...

ナイロンコルセアの2013年1月リリース分としては計3色展開でして、他にはD321L-4209, D321N-8402 (Evergreen x Birch)。このイエロー以外は渋いというか、地味と言うか。でもこの地味さがいかにも1970年代のズックっぽくっていいんですよね。なのでボクは3色購入しましたが。

ボックスはUNITY-M (ONITSUKA) R-2-1, 330 x 190 x 120mm。若干小さめの箱です。

肝心の履き心地なんですが、これ、かなり、幅が狭いです。カリフォルニアがDだとしたらBになるのか?ってくらい。長さはカリフォルニアと同じだと思うのですが、幅の広い人はちょっと無理だろうなぁ。それよりも女性がかなり似合うんじゃないかと思います。幸いユニセックス展開してるし、シュッとしてスマートに見えるんじゃないでしょうか。

ジョギングシューズのひな形を作ったモデルだけあってナイキ共々その想いは強いのか、ナイキのコルテツは未だにアップデートを重ねつつコンスタントにリリースされてるし、オニツカの方も2013年に入ってヴィンテージカテゴリーと”ヴィンテージ加工のしていない”モデルを数種類リリース。後者はアメリカ、ヨーロッパなどでヴィンテージラインと共存しつつ販売されてます。

ちなみに余談ですが書籍「オニツカタイガー物語」(2005年刊)によるとコルセア、2005年に一度リイシューされてるんですね。
知らなかった。

なんでも「コルセア」がネーミングされてから30周年を記念して2005年6月に「タイガーコルセア」、2005年7月に全世界3000足限定の「タイガーコルセア・メモリアル」が発売と書かれています。
残念ながらカラー写真ではないのでディテールまで汲み取れませんが、メモリアルの写真を見る限り、2013年ものとまた仕様が違うところがいくつか。当然ヴィンテージ加工はしていないのでまっさらっぽい感じが強く、メモリアルはシューホールが6穴。2013年ものは7穴。メモリアルが昔っぽい、高さの無いアキレスディップなのに2013年ものは割と形のしっかりしたアキレスディップが採用されています。(これは1970年のコルテツ試作品と似ていますね)
あと、インソールにメモリアルはランニングマンがプリントされているのですが、そこにはアシックスのロゴが….オニツカじゃねーのか?!

そもそもコルテツ開発秘話としてビル・バウワーマンからクッション性の向上をリクエストされて16mmから24mmにソールを厚くしたというのにこの2005年メモリアルでは「現在では薄めが主流で、現代人の足にフィットするという理由で原型よりも若干薄くしてある」らしいです。それでメモリアルを名乗るのか、と。ちょっといただけません。
企画開発チームの方のコメントが「これは”復刻”ではなくて”復活”だから」との事ですが、詭弁にしか聞こえない…..
だったらアップデート版でもリリースしてそっちでやればいいじゃんと思うのですが。

でもまぁそういや2005年リリースのナイキの"Original”も3層から2層ソールに仕様変更してたもんなぁ….

それから8年経ってのこの物件。オニツカオフィシャルサイトでも

1969年アメリカで、オニツカ株式会社の米国販売代理店であったブルーリボンスポーツ社(BRS)のビル・バウアーマン博士の発案によって、それまでにないクッション性の高さと履き心地を実現したジョギングシューズが誕生。
もともとのデザインの良さに加えて新しい機能性を同時に叶えたシューズは、1970年代に世界中で巻き起こったジョギングブームの中心的存在となり、それまで競技用のギアでしかなかったスポーツシューズを、ライフスタイルに基づいたファッションアイテムへと昇華。
このエポックメイキングなアイテムは当初「CORTEZ(コルテッツ)」と名付けられました。

そして、1976年に「TIGER CORSAIR(タイガーコルセア)」と改名していきました。
当時の画期的な開発秘話として、当時のアメリカ人の体格に合わせた衝撃緩衝性が必要となり、踵部分のソールの厚みを16mmから24mmにすることでクッション性をアップさせました。
当時はアメリカのみ販売だったため、手に入れることも難しかったこのシューズ。2013年の今年、踵部分に24mmの厚みをもたせたクッション性の良さと、履き馴染みのよい靴型はそのままに発売しております。
誕生当時と同じく細身かつノーズの長いデザインは、まさに今季のファッションにもぴったりです。

明記されているようにソールの厚さをオリジナルに戻しての”復刻”。嬉しい限りです。

素材構成はアッパーのナイロン、その他のパーツは天然スエード。非常にシンプル。ライニングはヘリンボーンに織られたコットン。
ただアシックスラインだけsize?別注?ってくらいにスエードが毛羽立っています。この仕様は結構好き。ヴィンテージ感丸出しというか、荒々しさがアクセントになっています。

アウトソールパターンもシンプルなヘリンボーンパターンですが、カリフォルニアよりも鋭角的。中央にonitsukaのロゴがエンボスされています。ミッドソールは前足部は2層ですが、後足部にかけて3層仕様になってます。

スニーカー創世記の物件らしく?後ろ姿は素っ気ない程シンプル。ロゴも一切入っていません。

タンラベルの裏には昔懐かしいお品書きも復刻。

ONITSUKA LINE
THE CHAMPION OF SPORTSHOES

THE ONITSUKA TIGERⓇ LINE SHOES ARE ONLY MANUFACTURED BY ASICS CORPORATION AND THE QUALITY IS GUARANTEED.
MADE IN VIETNAM.

タンは薄手のナイロンにスポンジが縫い付けられているのですが、タンラベルの辺りにだけスエードが上部に補強パーツとして貼られています。そのスエードがシューレースのフックにもなっており、そのスエードに更に重ねられてオニツカのタンラベルが縫い付けられている、と。タン全体にスエードを貼付けるよりもコスト削減も考えられている、よく出来ている仕様だと思います。

インソールはナイロンアッパーのcorsairに関してはタオル地みたいな表地です。そこにアシックスロゴではなくオニツカタイガーのロゴがプリントされているのですが、ナイキのそれとは違い、一年近く履いていますがプリントが剥がれてきません。凄い。ナイキはものによっては履いて数日でロゴが見えなくなるくらいプリントが剥がれてきますもんね。

愛用して一年近くになるのですが、屈曲する部分のナイロンアッパーが切れてきたのでそろそろこれも処分かなぁ、と。ソールも随分減ったし秋にはさよならでしょうか。

Yellow x Blue

2014年6月3日火曜日

Marathon 85 #G96858 - July 2013

この年になって初めてのアディダス・ランニングシューズの購入。多分一生買わないだろうなぁと思っていたのに。

そのまさかの物件です。

マラソン85。アディダス特有の非常にバタ臭いカラーリング。そしてアディダス・オリジナルカテゴリーでも屈指の古臭さ。

これ、スペインのショップの説明では1980年代に開発されていた製品のプロトタイプが元ネタになっているんだとか。んで、アディダスの従業員の家のガレージからそれが見つかって2013年にめでたく商品化された、と。

裏話としてはとても面白いのですが、本当かなぁ….

そういえばこれと似た話がありましたよね。2006年初頭に販売されたトラックジャケット。アディダス・アーカイヴのカテゴリーの、その名も「府中市なぎなた連盟」。ボク持ってます。気に入ってます。着てると友人結構食いついてきます。

このジャケットの販売(正確にはリプロです)に至る過程も面白くて、アディダス本社の人が古着屋でこの物件を発見、気に入ってリプロを商品化したんだとか。その際きちんと府中市なぎなた連盟に許可を取ってリリースしたとか。

オリジナルの物件は1980年代のものだそうで、その当時はアディダス・ジャパンではなくて、デサントが代理店だったと思うのですが、ともかくなぎなた連盟の団体用に別注した物件だそうで。

アディダスはそういう面白い話が結構あるのかなぁ。

で、話戻して。

リリースは2013年7月。EU圏でひっそり販売されてます。ボクはsize?で購入。お値段£65.00。アディダス製品としてはお値段も普通ですよね。スペインでは€82.00で販売されてます。日本でもミタスニーカーズで扱ってましたが、なぜかこのオレンジカラーがない…ダメ?売れないから?

購入動機はその変わった裏話と、このバタ臭さ。参りました。もう一つネイビーカラー(G96856)も販売されていますが、そちらは手堅くまとまっていて売れそうなのであまり興味がなく、購入に至らず。ミタスニーカーズで扱っているのはこっちのネイビーカラーです。因みにミタスニーカーズでは¥11.550でした。

ボックスはアディダスオリジナルのNH1X52 320 x 220 x 120mm。シューズの生産は届くまで十中八九インドネシア製だと思っていたのにまさかのヴェトナム製。アディダスのメンズスニーカーでヴェトナム生産品初めてです。

早速履いてみましたが、う~~~~~~~~ん…….

こんなものなのか?

というのが正直な感想。ミッドソールが思ったよりも分厚く感じて以前エントリーした1990年代のナイキのLDVみたい。

こんな安定感の無さでマラソンを名乗っているのが凄い。いい度胸してるなぁ。
まぁでも最終的に製品化されなかったんですから当時のアディダスの判断は正しかったんだろうなぁ。こんなんレースに履いたら(まぁ使われないだろうけど)足首ひねるっての。

アッパーはスエード。多少硬めのスエード素材でして、同素材でヒール、トゥガードが補強されています。
アッパーにはパンチング処理がされていますが、裏地まで空いているわけではないのであまり効果のない、装飾とみていいでしょう。

アッパー全体がスエード仕様なのと、8月くらいに購入したので履き始めたのは秋口からなんですが、他のブランドのスエードもの、例えばオニツカとかニューバランスのスエードものとは随分履いた印象が違います。一言で言えばこのアディダスが一番スエードらしからぬ感じ。ニューバランスはスエードもウルヴァリンの高品質のを使っていて、断面を見ると芯が入った3層くらいの構造で一番固いけれど暖かく、オニツカは柔らかさもあるけれどスエードとしてきちんとしてるんですが、このMARATHON 85、寒い、寒い。秋こそまぁこんなものかで済んでいたけれど12月に入った頃にはほとんど登場しなくなりました。

アウトソールはランニングシューズっぽいパターンですが、その凹凸の無さにまたびっくり。特に前足部中心の一番体重がかかるところの凹凸の無さったら!1mmないのでは?実際計ったら他のスタッドが2mmなんですが、それが高さがあるように見えるんだからもうソール減ってそろそろ寿命?という状態。おそらくアスファルト上を走るのを想定しているんでしょう。
それを支えるためミッドソールがこんなに厚ぼったいのか?そのミッドソールは2層。そこにきて踵部はえぐられたデザインに。クッショニングのつもりなんでしょうか?

で、デッドストックを表現したかったのかソールは黄ばんだような色合いになっています。

タンはこのモデルはアディダスにしては短い。足入れのライニングの高さに合わせているのかもしれないけれどちょっと違和感があります。ボクだけかもしれないけれど。

アディダスラインとヒールタブのブルーパーツは同素材で、反射素材が含まれています。

日本ではナイロンアッパーバージョンもリリースされたりしましたが、ニッチなモデルだけにこれで終わりかと思っていたら先日英国でまたリリースされましたね。その物件は前足部がスエード、後足部がナイロンアッパーという、そう、Pre Montreal Racerのパクリみたいなモデル。売れたらいい気になって別カラーでリリースしていくつもりなんでしょうか?

ボクはこのオレンジの物件だけで十分です、はい。

Bluebird / Orange