2013年5月28日火曜日

Air Epic #310023-301 - Feb. 2006

2006年春モデルです。購入は2006年3月。割とリリース早々に購入しました。

春モデルとしてはこのライムカラーと1985年リリースのTerraを彷彿とさせる白地に赤、黒のコントラストの2モデルがリリース。
ただ、後者の方は入手出来ず。欲しかったのに….

ボックスの蓋の裏のスタンプから察するに生産は2005年12月24日。ボックス自体の生産は珍しいmade in Vietnam。サイズは今まではB10だったのにまさかのB12。少し大きめなんですよね、このサイズは。

更にその少し前くらいから日付スタンプの他にナイキのSwooshマークのスタンプも。楕円形の中にswooshとSHADOW PASSの文字が。

ナイキの悪いクセがここで露見。横から見た画像では判別しづらいのですが、どうやらこのモデル、ヒール部分にリフレクターが入っていない模様。同じようなパンチング処理こそ施されてはいるものの、まじまじと見入るとそれらしいものが奥にはないのです。やっぱり手抜き…..同様に甲部分のリフレクターも消えた模様。なんだかなぁ。

インソールは変わらず交換不可ですが、2005年のカレッジカラーパックのそれよりも毛足の短い表地が貼られているようで、こちらのほうが品質は良さそう。このモデルもタイ生産ですが、縫製奇麗です。

アウトソールはシンプルですが、踵の部分だけ若干色が違うのはここのパーツだけ素材が違って後付けされているため。より硬いゴムっぽいものがつけられています。ソールの減りを少しでも減らす為でしょうか。


アキレスディップのナイキロゴ。80年代のごついブロックフォントが使われてまして、ヒールパーツの外側には2005年秋くらいからデフォルトで採用されているランニングマンの刺繍入り。

アキレスディップ、ライニング、スウォッシュの素材は同素材で、塩化ビニールみたいなやつ。とてもシンセティックレザーなんて言えたものではありません。チープ。

タンとロゴ。ロゴはEがスオッシュとくっついているパターンで、Ⓡマークは2つ。その下に「AIR」が刺繍されています。織りネームの裏側には

NIKE AND THE SWOOSH NAME AND STRIPE ARE TRADEMARKS AND YOUR GUARANTEE OF QUALITY.

の但し書きがあり、下段に同じ意味のフランス語表記。

2005年冬モデル(というか2006年初頭)位からスペアのシューレースも同梱。ナイキお得意の同色コーディネートです。このモデルでは写真の通り白とライムグリーンが同梱。

2005年モデルと比べると格段にダウングレードしてます。駄目押しがタン。カレッジパックやホリデーモデルなどでは2種類の明らかに縫製の違うものを使用、横織りと縦織りのそれを組み合わせるという手の込んだ作り込みをしていたのにこのモデルのそれは一枚のものをあたかも真ん中にステッチを入れる事でそれっぽくみせています。要はフェイク。

リテールプライスは¥10.500でしたが、うーん、微妙な価格設定ですな、2013年からしたら。もっといいヴィンテージシリーズが同じような価格で出回ってるし。買っちまったものはしょうがないし、すでに履き潰してもいるのですが。

あ、大まかな仕様は今までと同じ。シンセティックスエードという名のフェルトみないな素材が全体を覆ってます。

とは言え、この後(2006年秋くらいですか)ゼビオスポーツで¥3.990で投げ売りされていたのを発見して購入しちまったのは内緒。このくらいの値段だったら妥当だよなとつい。

2013年5月21日火曜日

Cross Country TO "Tomato" - 2005 Spring

2005年春夏モデルとしてリリースされたクロスカントリーのTO,つまりトマトカラーです。

スーパーコンプ、CM355と一連のニューバランスジャパン企画のクラシックリイシューラインの次の手としてリリースされてます。

これらのモデルの共通点はインステップレーシング仕様とメッシュ(たまにナイロン)アッパーといったところでしょうか。
2007年にCM320が売り出されるまでクラシックラインを死守してました。

個人的に思うに名前こそあれですが(モデルナンバー=カタログナンバーと言うニューバランスのお約束とは違っているので)、割とボクは気に入ってました。ナイキのクラシックリイシューにも似た、安っぽい履き心地が好きなので。何足かは履き潰してもう手元にありませんが、それでも未だに家には数足残ってます。このトマトカラーはクロスカントリー一発目のシーズンモデルなのですでにありませんが、回顧録ということで。ちなみにこれらの写真は処分する前に記録的意味合いで撮影したもの。なのでかなり汚れていますがその辺はご勘弁を。

リリース当時リテールプライスは¥8.190。生産国は中国。


ボックスはブラウンの8本線NBロゴがデカデカと蓋にプリントされているNB6©2003タイプ。通常ものよりちょっと小ぶり。レディースの箱のよう。

構成パーツはWラッセルメッシュとスエードなのですが、ヒールパーツこそスエードですが、トゥガードやアッパー部分のそれはスエードと呼ぶにはちょっと変わってます。型押しされたキャンバスっぽいというか。

サイドのNマークはパッチではなくて、Nマークにくりぬかれているギミック。そこにミッドソールの刺し色と合わせたカラーリングのゴムみたいなパーツが入ってます。

このモデル、ボックスを見るとわかるのですが、WIDTHが"EE"。普通の人だったらなかなか見ない物件なのですが、何て事はない、このモデルに関しては通常のDと同じ、というか、むしろちょっと細身。別にこの幅をチョイスしたわけでもなく、このモデルにはこの幅しか販売されていませんでした。なぜこの表記?Dでいいじゃん…




ソールは2色なので2層かと思いきや、3層。3mmほどの厚さのソールがサンドイッチされていて、それが足の前部分へと2層ソールのひとつになってます。この薄さなのでスタッドソールの丸のポチポチが減っていくととんでもない事に。履き心地が急激に悪くなりますのでそれが処分の頃合いでしょうか。まぁ時代的に薄底ソールがトレンドだった頃のモデルってことで。

タンラベルは8本線NBロゴ+Ⓡの下にモデル名である「Cross Country」の文字。テーマカラーに合わせてます。このロゴ、こじんまりとまとまっていて結構奇麗だなぁと思うのですがどうですか?
裏にもニューバランスにしては珍しくお品書きの刺繍があって、「DO NOT MACHINE WASH OR DRY. CLEAN OUTSIDE WITH COOL WATER AND MILD DETERGENT. REMOVE INSERT AND AIR DRY. NEVER EXPOSE TO INTENSE HEAT OR HOT VEHICLES.」

インソールは交換可能。5mmほどのポリウレタンとおぼしき一枚もの。何にも加工がされておらず、型抜きされただけだよね?みたいなチープなインソール。インソールの表地はライニングと同じファブリック素材ですが、このモデルにはテーマカラーのトマトである、赤が使われてます。ちなみにライニングはご覧のようにグリーン。
そこに" new balanceⓇ classic "とプリント。


インステップレーシングなのでシューホールは4つ。ここに90cmシューレースが2色付属。

Wラッセルメッシュは前モデルCM355のメッシュよりも柔らかく、裏地がないためにスケスケ&風通りが尋常じゃなく、お天気によっては寒いくらい。夏こそお似合いですね、このモデルは。メッシュの網パターンの美しさもポイント高いし。


ただこのモデルにも欠点があって、「走りにくい」。歩く分には違和感ないのですが、走ったりすると何か違和感が。インソール?

ともあれ、ナイキの創設者、ビル・バウワーマンの提唱していた「靴は軽い方が良い」という彼の哲学にも合いそうなこのモデル。1970年代から1980年代中期まではそれに沿った面白くていいモデルが世界中に沢山あったんですよね。

2013年5月14日火曜日

CM355CC "Chocolate" - circa 2004

大ネタが続いたので今回は小ネタでも。

うろ覚えですが2004年前後に購入したCM355です。ニューバランスジャパン企画のクラシックライン。


ボクはこの独創的なトゥガードとインステップレーシングの組み合わせが好きでして、一時期結構買ってました。スニーカー自体の出来はあれですが。

これがディスコンになってその後継モデルでクロスカントリーがリリースされるのですが、それも10足くらい購入したと思います。
チープな感じと普段履きに丁度いいというか。クロスカントリーは時流に乗った薄いソールやポップなカラーリングで結構シリーズモデルとして安定していた記憶が。

で、CM355。元ネタは1977年にリリースされたオフロード用トレーニングモデル”TRAIL 355"。それのアップデート版です。一応元ネタをなぞってのこれなんですが、MADE IN CHINAというのと、ニューバランスジャパン企画の常である、もっさりしたルックスになってます。

ボックスはNB6。2000年初頭によく見かけたACHIEVE NEW BALANCEブラックタイプ。結構固めの段ボール素材なので2013年現在でも四隅も潰れることなく、しっかりしてます。ボックス生産も中国。

引っ張りだして来て横に置いて書いているのですが、これ、今見るとそんなに悪くない出来。値段相当というか。CM320の方がスエードとか酷いもんなぁ。ダメージドじゃないのになんか粗いというか。CM355はそれなりに手堅くまとまっていて、横に2013年リリースのM990を置くとあまり変わらないというか….それってどうよ?990よぉとも思いますが。

アウトソールは355の意匠を汲んだスタッド状アウトソール。アメゴムです。ミッドソールは1層。この踵の巻き上げ角度がほぼ直角というのが凄い。オニツカのカリフォルニアのようなスマートさ、微塵も無し。あとソールの厚さが履き心地に違和感を。割と高く感じます。ニューバランスはENCAPでも高さがある方ですが、その高さの感じ方はこっちのほうがありますね。

インステップレーシング仕様なのでシューホールは4穴。タンラベルはなく、new balanceⓇの刺繍だけ。モデルナンバー無し。この安っぽさが990との共通項でしょうか。あっちもタンラベル、安っぽいもんなぁ。

ライニングとサイドのNマークは同素材、同色でまとめてあって、まぁ合皮というか、塩化ビニールみたいな素材。

この355はインソールが脱着出来まして、付属してきたのはnew balance JD-II 4774とエンボスされているモデル。そこに表地にパイルっぽいファブリックが貼られてます。色はライニングなどと合わせて薄いモカ色。

ほぼ2色だけで構成されているこのCM355ですが、カラーリング、発色は決して悪くないんですよ。なのでもうちょっとシュッとしたルックスだったらまた購入するだろうなぁ。

リリース時値段は¥9.240と、このカテゴリーのモデルとしては安くはない価格設定。ボクは毎度お馴染み、セールになってマイサイズを見つけたので購入したクチ。¥5.000しなかったんじゃないかなぁ….半額近かったので結局色違いで2足購入したと思います。


2013年5月7日火曜日

Tiger Corsair Limited #D320L-0123 - Jan. 2013

GWも終わったところでついに真打ちの登場です。コルセア。スニーカーフリークにはご存知の曰く付きの名品。もともとコルテツという名前でオニツカがリリースしたのにナイキが同じようなモデルを同名のナイキブランドでアメリカで販売開始>オニツカを訴えて裁判>オニツカ敗訴>1976年にコルセアと改名しての再リリース。

先代の鬼塚喜八郎氏はこれについてはついに語らないまま亡くなってしまったのですが、その想いをどこかのインタヴューで語って欲しかったなぁ。青少年の育成にはスポーツが一番、その助けになりたいと創業したオニツカと、どうみても商売っ気溢れるナイキとじゃあいずれその方向性で衝突するのがわかっていたでしょうが、裁判に持ってくるとはまさか思わなかったでしょうに。寝耳に水というか。
喜八郎氏は事ある毎に社員に「何か良いネーミングが思いついたらすぐ登録商標しろ」と口にしていたのはこの苦い経験があるからでしょうか。

そんな曰く付きの物件を2013年にまさかのリイシュー。発売は2013年1月。日本では¥15.750で、ヨーロッパでは€115前後でのリリース。このレザーモデルだけワールドワイドで800足限定扱い。同時に数量限定ではないものの、ナイロンアッパーバージョンでもヴィンテージカテゴリーで3色リリースされています。



ボクはまずナイロンアッパーの方が気に入ったのでそちらを購入、その後このレザーの物件を手に入れてます。

ジョギングシューズのひな形を作ったモデルだけあってナイキ共々その想いは強いのか、ナイキのコルテツは未だにアップデートを重ねつつコンスタントにリリースされてるし、オニツカの方も2013年に入ってヴィンテージカテゴリーと”ヴィンテージ加工のしていない”モデルを数種類リリース。後者はアメリカ、ヨーロッパなどでヴィンテージラインと共存しつつ販売されてます。

ちなみに余談ですが書籍「オニツカタイガー物語」(2005年刊)によるとコルセア、2005年に一度リイシューされてるんですね。
知らなかった。

なんでも「コルセア」がネーミングされてから30周年を記念して2005年6月に「タイガーコルセア」、2005年7月に全世界3000足限定の「タイガーコルセア・メモリアル」が発売と書かれています。
残念ながらカラー写真ではないのでディテールまで汲み取れませんが、メモリアルの写真を見る限り、2013年ものとまた仕様が違うところがいくつか。当然ヴィンテージ加工はしていないのでまっさらっぽい感じが強く、メモリアルはシューホールが6穴。2013年ものは7穴。メモリアルが昔っぽい、高さの無いアキレスディップなのに2013年ものは割と形のしっかりしたアキレスディップが採用されています。(これは1970年のコルテツ試作品と似ていますね)
あと、インソールにメモリアルはランニングマンがプリントされているのですが、そこにはアシックスのロゴが….オニツカじゃねーのか?!

他にはヒールの補強用の革のシルエットが違うとか(2013年ものの方が大きくとってある)ありますが、履き心地を大きく左右するソールの厚さが決定的。

そもそもコルテツ開発秘話としてビル・バウワーマンからクッション性の向上をリクエストされて16mmから24mmにソールを厚くしたというのにこの2005年メモリアルでは「現在では薄めが主流で、現代人の足にフィットするという理由で原型よりも若干薄くしてある」らしいです。それでメモリアルを名乗るのか、と。ちょっといただけません。
企画開発チームの方のコメントが「これは”復刻”ではなくて”復活”だから」との事ですが、詭弁にしか聞こえない…..
だったらアップデート版でもリリースしてそっちでやればいいじゃんと思うのですが。

でもまぁそういや2005年リリースのナイキの"Original”も3層から2層ソールに仕様変更してたもんなぁ….

それから8年経ってのこの物件。オニツカオフィシャルサイトでも

1969年アメリカで、オニツカ株式会社の米国販売代理店であったブルーリボンスポーツ社(BRS)のビル・バウアーマン博士の発案によって、それまでにないクッション性の高さと履き心地を実現したジョギングシューズが誕生。
もともとのデザインの良さに加えて新しい機能性を同時に叶えたシューズは、1970年代に世界中で巻き起こったジョギングブームの中心的存在となり、それまで競技用のギアでしかなかったスポーツシューズを、ライフスタイルに基づいたファッションアイテムへと昇華。
このエポックメイキングなアイテムは当初「CORTEZ(コルテッツ)」と名付けられました。

そして、1976年に「TIGER CORSAIR(タイガーコルセア)」と改名していきました。
当時の画期的な開発秘話として、当時のアメリカ人の体格に合わせた衝撃緩衝性が必要となり、踵部分のソールの厚みを16mmから24mmにすることでクッション性をアップさせました。
当時はアメリカのみ販売だったため、手に入れることも難しかったこのシューズ。2013年の今年、踵部分に24mmの厚みをもたせたクッション性の良さと、履き馴染みのよい靴型はそのままに発売しております。
誕生当時と同じく細身かつノーズの長いデザインは、まさに今季のファッションにもぴったりです。

明記されているようにソールの厚さをオリジナルに戻しての”復刻”。嬉しい限りです。

ただ、この限定モデル。アキレスディップに1969の金文字刺繍&タンラベル(織りネームの下部)にTIGER CORSAIRの金文字刺繍。
これ、要らないよなぁ。カッコ悪い。ってか、1969の文字が悲しすぎる。

だって1969って刺繍するんだったらコルテツを名乗らなくちゃ。でもそれが裁判で負けて名乗れないわけで、で、コルセアとしてリリースされたんだからどうしても年号入れたいのなら1976にしたらいいのに。往生際悪くないですか?これって。

なので?ボクはナイロンアッパーのヴィンテージモデルを履く機会の方が多いです。普通にカッコイイ。ただ、ラストがカリフォルニアなどと比べると更に幅が狭いので折角スマートに仕上がってるモデルなのに履くとちょっとカッコ悪くなるのが申し訳ないです。

ボックスはカリフォルニアなどが梱包されるUNITY-M (ONITSUKA) R-4-3 360 x 210 x 120ではなくてUNITY-M (ONITSUKA) R-2-1 330 x 190 x 120という若干小さなサイズ。お品書きもフタの裏のマイクロパックもWASAOUROもない、なんだか珍しく愛の無いパッケージ。限定で出すんだからNike Air Tailwindみたいにオリジナルリリース当時のリーフレットとか同梱すればいいのに。そういうところでオタうぉぉぉぉぉ!となるのに。

タンラベルの裏には昔懐かしいお品書きも復刻。

ONITSUKA LINE
THE CHAMPION OF SPORTSHOES

THE ONITSUKA TIGERⓇ LINE SHOES ARE ONLY MANUFACTURED BY ASICS CORPORATION AND THE QUALITY IS GUARANTEED.
MADE IN VIETNAM.

タンラベル自体はナイロンなのですが、上部にレザーのパッチをあててそこにタンラベル、刺繍が入ってます。結構薄いです。こんな感じに。スポンジもナイキのコルテツ程入ってません。

インソールはMexico 66でも採用されていた、全体的にパンチング処理された生成り色の表地。ちなみにこのパンチング・パターンはナイロンアッパーのコルセア・リプロでは採用されていません。なぜ?

で、3週続いた一連の物件を並べてみました。これを見るとその型の特徴がわかるのでは。


そして十代の頃のレザースニーカーの思い出に一番近いのはこのコルセアの革。甲の形まできっちり作られていて、ナイロンアッパーとはやっぱり違うんだなぁと思ったあの頃の面影を一番思い起こさせてくれます。

お次はピンで。アディダスのGrand Prix Vintageも奇麗でしたが、これもなかなかのべっぴんさんぶり。

スニーカー自体はヴェトナム製。この古くさいニュアンスをよくぞ再現してくれました。本当いい仕事してます。