2016年12月22日木曜日

adidas Basket Profi #G65131 "JD Sports Exclusive" circa 2012

2012年の秋に英国でリリースされたadidas Basket Profiです。Profiは1969年にリリースされた、「スニーカー」と呼ばれる以前に流通していた物件です。うーん、すごい。
なんせこういったシューズを生産販売していた最古のブランドはアディダスとオニツカタイガーなんですもんね、そりゃ歴史があるってもんで。



で、これ。日本でもProfiはコラボだなんだとリリースされていますが、これも英国の大手スポーツショップ「JD SPORTS」別注でした。ただ、日本でリリースされていた別注は色が現代的というか、年寄りには目を奪われるものではなく、こういった古臭い出で立ちで出してくれた方がとっつきやすいんですよね。なので基本、日本未発売。



スーパースターの前身モデルでもあるのですが、スーパースターは古臭さを全く感じさせないのに対し、こちらはハイカットの処理とかヒールカップの感じとかちょっとオールドテイスト。
そこにシワ加工されているスムースレザーですからいい感じになってます。




ラストの形状はスーパースターよりもほんの少し細い感じがします。デフォルトで白いシューレースが穴に通されていましたが、スペアとして付属してたアイボリー色のシューレースは優しい色で結構好き。

ソールパターンはスーパースターのようなヘリンボーンのものではなく、バッシュ創世記によくあった、オクトパスパターン。オニツカもファブレの前は確かこういったソールパターンを採用してましたよね。



割とシンプルなルックスに仕上がったProfiですが、トレフォイルとロゴは金の刺繍で。ただ、あまり嫌味になっていない、むしろちょっと上品な印象を与えています。

2016年12月3日土曜日

Saucony Shadow 5000 Bodega #70045-3 Blue - April 2010

この野暮ったさを愛せる日が来るのでしょうか?

そんなSauconyが”足を向けて寝られない”Bodegaと組んでリリースした物件がこちら。リリースは2012年4月。エリートラインですのでワールドワイド500足の限定です。アメリカでは$100でした。


日本ではオフィシャルショップがなかったのか取扱店は
Nalu 大阪店、Lafayette 横浜店、UPTOWN Deluxe 福岡、Privilege 東京
のわずか4店。¥13.650で販売されていたようです。まぁでも500足のうち、いったいどれだけこの4店でさばけたんでしょう?因みにボクはこれをニュージャージー州のpacker shoesで購入してます。PackerはこのBodegaとのコラボ物件を以前からマメに取り扱っていた数少ないお店だったんです。


アッパーの基本素材構成はスエードとレザー。レザーはどんな加工をしたのか、ちょっと人工的に見えますね。トゥのメッシュパーツは伸縮するような面白い素材。柔らかいのですが、耐久性どうなんだろう?

で、履いてみると。ん?結構フカフカする履き心地。嫌いじゃないです。ニューバランスをもうちょっと柔らかめにチューニングしたような。ミッドソールも指で押すと凹むのがわかるので柔らかい素材を使っているのでしょう。劣化も早そうですけど。
アウトソールはPAT NO.4642917 XT600とパテント取得されているラバーソール。

タンラベルはエリートラインに使われるウイングロゴ。ちょっとRedWingみたい….


ライニングの素材はピグスキンレザー。でも白いので履いていると汚れがかなりつきそうではあります。

インソールは交換可能。裏を返せばかかと部分にウレタン?みたいなパーツが貼り付けられています。表地はファブリックなんですが、1日履いてると暑さを感じてきます。んで、「IONIC CUSHIONING SYSTEM」という文字と△マークがプリントされてます。

しかし、見れば見るほどゴテゴテしたデザインです。アッパーの複数素材の構成といい、ミッドソールのハイテク感をドヤ顔で表現したような凸凹加工といい。不幸中の幸いなのはBodegaがこれを単色でリリースしたこと。それで遠目からはシンプルなルックスに収まっているのが奇跡的。本当、Bodega、いい仕事してますよ。


まぁでもBodegaでも詰めが甘いなと思ったのが「MADE IN CHINA」。

うーん、昨今スニーカー生産はベトナムがメインだというのにここでくるか、と。気のせいなのか、このスニーカーをしばらく触ってると手が臭くなってくるんですよね。革の素敵な香りではなくて接着剤みたいな、ちょっと独自の匂い。

まぁそれでもたまに履いてたりもするので嫌いじゃないんでしょう、自分でも。
そういや、去年だったかこの再リイシューがヨーロッパで発売されてましたね。やっぱり中国製だったのかしら?

2016年11月17日木曜日

New Balance M577LNT - Sept. 2016


なんだかアーカイヴ状態で最近購入した物件を公開していなかったのでこの辺で最近購入したものなど。

世の中が(と言ってもニューバランスファンですけど)創立110周年アニバーサリーモデルのアナウンスにざわめき始めた2016年9月初頭。その時期にひっそりと英国、ヨーロッパ圏内でリリースされた物件がこのM577LNTです。


この宣材写真がhanonで流れた時に目を疑いました。「これって10年近く前にリリースされたモデルの復刻!?」と。

詳しくは述べられていませんが(ヨーロッパのショップってあんまり説明書いてくれませんものね)、確かに簡単な記述で”two OG inspired Made in England 577”と。これと対になるバーガンディーのM577LBTは当時欲しかったけれど手に入らなかったカラーウェイモデル。ともあれ、このオールレザーの高級感ったら!

因みにバーガンディーの方は2004年かな?その辺りにLM577RBというモデルナンバーでほぼ同じ意匠でリリースされていたんです。当時のリリース時の写真、保存してあったので見比べるとサイドのNが2004年モデルの方が若干小さいんですよね。まぁこれは当時ちょっと小さいのがデフォルト仕様だったからって理由なんでしょうけれど。んで2004年モデルは「LIMITED EDITION」名義だったと。それだけの違いですが、ともあれ、復刻してくれて嬉しいです。


しかし結局手にしたのはこのネイビーモデル。どういうわけか。
購入を迷っていたらhanonからブラックメールが届きまして、2日間だけ有効の25%オフのクーポンコードのご案内。
使わせていただきました。£135.00だったのが、送料込みで£100ほどに。

届いた物件は写真で見るよりも甲が低く、昔の靴の型を使ったようでこの時点でメロメロ。
アッパーのレザーは少し硬めのグラブレザー。一昔前はこの手の素材のレザーは英国のピターズから仕入れてたのですが今回の革もちょっとそれに近くて、革を曲げた時のしなる音もたまりません。通常ラインの577でしたらシンセティックパーツが使われる部分もこれは本革。ここではグレイのパーツですね。


タンも大好物の長めで、フルレザー!
レザーパーツ時のお約束だったラベルもタグではなく、直接「new balance 577 MADE IN ENGLAND」と刺繍されています。これが正解。まぁ昔はお品書きも「LIMITED EDITION 577 NEW BALANCE」だったり「new balance 577 SELECTED EDITION」だったりと数パターンあったのですが、とにかく刺繍って所がポイント。

甲とサイドにはベージュのスエードでパンチングが。この仕様も大好物です。本当、たまりません。
よって今回はここ数年ですっかりお馴染みになったアメリカのウルヴァリン社製のスエードは使用していない模様。まぁ聞いたわけではないので憶測ですけれど。

ライニングもピグスキンレザー。完璧です。大体NB UKのモデルってアッパーとか外側にいい革使ってもライニングがテキスタイルとかファブリックを使っていて、「なんでここまでピグスキンにしてオールレザーにしないんだ?」とよく疑問を抱いていましたが今回それはなし。個人的に100点の出来。文句なしです。

インソールは昔懐かしいトライアングルロゴ&「RUNNING SL-2 FIT」と明記されたデザインがプリントされたファブリックが表地に。物自体はデフォルトの4774/4781とナンバリングされたポリウレタンフォーム製。今日日の「new balance」というロゴだけプリントされた素っ気ないものよりはかなりマシです。ここもピグスキンにしろとは今回は何故か思いませんでした。レザーでお腹いっぱいになっちゃうから?それかどうせピグスキンレザーのインソールに交換しちゃうからってのもあるからですかね。


ボックスはデザイン変更がありまして、モデルで言えば「NB7」と、底にクレジットが。©2014になってます。
10年前に流通していたボックスもNB7だったのですが、全く違うのになんで同じ型番にしたんだろう?

これは箱蓋上部に「made in england since 1982」とクレジットされ、蓋を開けると裏には英国の地図と高品質を謳う説明が。そして箱内側側面にフリンビー工場のイラストまで!ボックスに入れて管理している自分にはまぁボックスが凝るのは悪くない話ですし、これ、新しいモデルになって個人的感想なんですが、2010年前後のchicken7よりもクラフトの素材が硬めになっているのが嬉しい。箱が壊れにくくなるんで。

段ボール製の付属のタグも一新しまして、ボックス上部のロゴと同じ「made in england since 1982」に。裏には2005年辺りのUK製NBのタグに明記されていた「Committed to UK」の文字が復活、「Committed to UK Manufacturing since 1982」と。現代的だなぁと思うのはハッシュタグのついた#visitflimbyという文字まで小さくプリントされているとこと。でも王室認証のマークは復活しませんでしたね。

ともあれ、こういうクオリティーで出してもらえるとこっちも「一生履いてやるぞ!」という気にもなりますが、モノが多すぎるとこっちが迷っちゃうので程々のリリースでお願いしたいな、と。

2016年11月8日火曜日

Nike LunarPegasus 89 - #599472-400 - May 2014

2014年5月に英国でリリースされたLunar Pegasus 89です。これはAir Pegasusのリリースから30周年アニバーサリーの一つとしてリリースされ、モデル名にもあるように1989年モデルが下地になっているアップデート版となります。


ソールがLunarlonになってエア搭載ではなくなったのでモデル名からも「AIR」が消え、ボックスに貼られているモデル名表記では「LUNARPEGASUS」と、何故か一つの商品名のようになっています。


アッパーは一般的なエアフローメッシュよりも穴が大きい、風通しの良さそうなメッシュ。補強パーツはスエード。カラーリングがカッコイイですね。生産国はベトナム。そして英国では「Limited Edition」扱いになってました。

ボックスは13NSW19 349x230x121mmという、一回り大きなサイズの2013年から採用されている赤い箱。ボックス生産もベトナムですね。


Lunarlonソールといえばボクなんかはナイキのモーションセンサーが入るんだろうなと思っていたのですが、このモデルにはもう左足にそのガジェットが入る穴が空いていませんでした。iPhone+NIKE.appの組み合わせでもう十分機能するのでお役御免となったのでしょうか。それに伴ってなのか、ソール内側にプリントされていた「DYNAMIC SUPPORT」の文字も見当たりません。


タンラベルはⓇマークが2個、そしてナイキロゴの下に「LUNAR PEG 89」。こちらでは何故かスペースが空いてます。正式名称はどっちなんだよ。そしてタンラベル裏のお品書きはこのモデルにはありません。

Lunarlonソールはエアとも違う面白い履き心地で嫌いじゃないんですが、なんとなく足が合わないんですよね。特定モデルだけなのかな、と思って幾つか購入したんですが、いづれもそうだとなるともう決定的に合わないんだな、と。しかも、ラスト形状も自分の足に合わないとなるとかなり辛いのでこれも手放すことに。カラーリングやいかにもナイキな先進的な感じは好きなのに残念です。

New Slate/Medium Navy/Rusty Factory/Kumquat

2016年10月28日金曜日

New Balance M576STW "Stingray Microzine" - 2008


2008年にリリースされたM576STW “Stingray”です。これ、リバプールにあったショップ、Microzineが英国ニューバランスにオーダーした別注品。60足限定でした。この前後にもMicrozineはStingrayに似たようなコンセプトの別注を数回出しているのですが、Microzine自体は2009年に閉店しています。



正確なリリース月が明記できないのは購入したのがリリース後数年経ってからeBayで購入したため。その頃色々ネットで調べたんですがいかんせん球数の少ない物件なので情報が出てきません。購入した人のサイトを見ても大体そうですがリリースデートまでは書き込んでくれてませんし…



閑話休題。

名前の通り、アッパー全体にStingray=アカエイのような表皮のレザーが使われているのが特徴。レザー自体は本物のエイが使われているわけではなさそうで、おそらく通常のレザーにそれっぽく加工しているのでしょう。そしてフリンビーのレザーものには珍しくコーティングしてあるようです。



STWは憶測ですが「STingray White」の略称かな?とも思ったのですが、実際の物件はホワイトではなくて、若干オフホワイトに緑が入ったような味わい深いカラー。いい色だなと思います。シンプルなんだけどよく出来てます。この辺りまでのフリンビーは本当、いい仕事してたなぁと個人的には思ったりするのですが、2016年のラインナップを見る限り、パッと見、いいね!と思うような物件もなくなってるのが正直なところ。



タンラベルは通常と同じユニオンジャックパターン。ライニングの素材はグレイのファブリック。ミッドソールのホワイトパーツを含めると大まかですが3色しか使っていないシンプルさ。いいなぁ。

ただ、コーティングの影響なのか、革が硬い…。履きやすいとは正直言えないところが惜しい。そして足が熱くなってきます。通気性があまり良くないんでしょう。

同じオールレザーと言っても2007年2月にリリースされた”Classic Car Pack”などは柔らかいスムースレザーが使われているので夏場に履いていてもさほど不快な気分もないのですが、これは少し辛い。なので春先とか秋によく履いています。



写真は2016年に撮影したもの。なんだかんだ言っても気に入っているので今はこんなコンディションです。

で、今まではMacのブラウザでプレビューして行間をチェックしてたんですが、iPhoneで見ると随分行間が空きすぎているのがわかりました。
なので今回は写真とテキストの行間をあまり空けずにアップしました。

でもやっぱり見づらくなったらiPhoneユーザーをちょっと無視した感じで訂正すると思いますのでご了承ください。iPhoneからのアクセス、多くなってるんですけどねぇ...Bloggerの仕様なのかなぁ、うまくいかない....

2016年10月12日水曜日

Nike Oregon Waffle Leather #313544-221 - Oct. 2006

なんだかずっとニューバランスが続いたのでここらで気分転換を。
2年前に既にエントリーしていますが、季節的にってことで。この後再生産もないので10年前の物件なんか見たことないやという若者を取り込むためにも(笑)。

Oregon Waffleのオリジナルは1973年にリリースされています。ソールの造形を見たら納得でしょうが元々は陸上のクロスカントリー用に開発されたもの。とは言え、競技にもトレーニングにも使えるようなオールラウンドなモデルであり、このワッフルソールの成功でナイキは一躍大企業になっていくわけで。

出自がそんなわけでこれを街履きとして使うにはちょっと苦しいと思いますが。


ボックスはオレンジとライトブラウンのツートーンタイプ。C18 330 x 225 x 116mm。ローカットのランニングシューズには若干大きめのサイズでして、ボックス生産は台湾。


ボックスの蓋裏を見ると「06230611」とスタンプ。2006年6月23日ですかね、検品は。

オリジナルとしてリリースされた物件はアッパーがナイロンでしたが、このモデルはレザー。071番のブラックモデルがシュリンク加工を施した牛革を使っていたのに対して、こちらは渋い艶のブラウンレザー。シュリンク加工はされておらず、表面に若干クラックが起き易いような仕上げがされています。

そして珍しいなぁと思わせるのがトゥガードやヒールカップ、スウッシュといったパーツにはヌバックが使われているのです。ナイキでヌバックってランニング・トレーニングシューズでは珍しいチョイスですよね。

しかも。
ナイキにしてはいい素材を使っているのでしっとりとした高級感すら漂ってます。




タンラベルはブロック&イタリックのNIKEロゴにオレンジスウッシュ。Ⓡマーク無し。タンラベルの裏のお品書きはなんと!このモデルオンリーだと思われる文面が。

ONE MORNING IN 1971, BILL BOWERMAN WAS STRUCK WITH A GREAT IDEA, SITTING DOWN FOR BREAKFAST, HE SAW HIS WIFE'S WAFFLE IRON AND ENVISIONED USING IT TO CREATE SOLES FOR HIS SHOES.  A FEW RUBBER CHIPS AND SEVERAL ATTEMPTS LATER, BILL SUCCESSFULLY MADE WHAT BECAME THE "WAFFLE SOLE". TESTING THE IDEA ON ATHLETES, THE SHOES PROVIDED LIGHT-WEIGHT TRACTION FOR RUNNERS EVERYWHERE. IN 1973, THE WAFFLE SOLE WAS SOLD TO THE WORLD AS THE "OREGON WAFFLE".

要はワッフルソール開発秘話なんですが。このモデルにナイキは誇りを持っているんだろうなぁと思わせるニクい演出。

071番と違ってブラウン系で統一されているのでスウッシュも他の補強パーツと同じ色、素材。


アキレスディップのナイキロゴはブロック&イタリックフォントで刺繍。NIKEロゴだけヴィヴィッドなオレンジなのですがあまり浮いた印象を与えないのが○。

横から見るとアキレスディップのパーツがかなりアキレス腱寄りに反っているので「履いているとアキレス腱が擦れそうだなぁ」なんて思っていたんですが、実際履き始めてみるとそんな事はなく。

あ、ライニングは合皮です。普段ですと「アッパーとかいい革使っているのにここは合皮かよ」と毒を吐いてしまうところですが、この物件に関しては違和感無いんですよね。若干の重い光沢を持ったレザーに対してマットな質感のPUレザーだと思うのですが、よく馴染んでいるのです。しかもシューレース、ミッドソールに合わせた?アイボリーだし。



インソールは脱着可能だと思うんですが、この物件に関してはなぜかナイキロゴの下に部分だけに接着剤が着けられて外せません。インソール自体は前年(2005年)にリリースされていたWaffle Racer II と同じANATOMICALのエンボスロゴが入ったグレイのやつだと思うんですが。

生産はタイランド。タイ生産品に一時期付属していたリサイクルペーパーで作られたシューキーパーが同梱されていました。

CANTEEN/LT CHOCOLATE-ORNG BLZ

最後にですが、今まで様々なスニーカーをこのブログで公開してきましたがストックしてある幾つかを処分と言うか、売ることにしました。こちらで写真を載せていますので興味がありましたらどうぞ覗いてみてください。このスニーカーもリストに載ってます。よろしくお願いします。

2016年10月1日土曜日

New Balance M1500IB “Centenary Edition” - Oct. 2006

2016年9月24日にニューバランスは創立110周年モデルとして「SURPLUS PACK」という限定モデルをリリースしました。ちょっと分かり難いコンセプトの物件で、かなりモデルの数を増やしてのリリースとなりますが、ボクは全く食指が動かず。日本でのリテールプライスも結構いい値段ですね。2.8-3.0万超えですもん。


で、遡ること10年前。


ニューバランス創立100周年にあたる2006年にリリースされた祝儀モデルです。リリースは2006年10月。

栄えあるモデルには3モデルが選出され、それはM577AS, M670VD, そしてこのM1500IB。各モデルとも創立した年(1906年)に合わせた1906足のワールドワイドリリースでした。
因みに日本では各モデル108足の割り当てとなり、その詳細は「9店舗12足ずつ」というかなり狭き門となってました。ゴールデンサイズなんて取り合いだったんだろうなぁ…


これらのモデル、オリジナルカラーという基本を踏襲しつつ、英国フリンビー工場ならではの内輪ネタみたいなところも多々あり。それは「勤続25年を越えた3人の職人さんの名前が冠に」というコンセプトもあるため。この1500の「IB」というのはIan Byersという職人さんの頭文字なんです。577はAudrey Stewart, 670はVictor Dixon。不思議なのはこれらに定番の576がなかったんですよね。670って結構意外でした。

ボックス内にはサイン入りの証明書、これ専用のタグが同梱され、外側から見てこのモデルと認識できるのは唯一タンラベルくらいなものでしょうか。

少し前にも書きましたが670でしたらこの後に日本企画でリリースされたM670GNの方が手に入りやすいし出来も悪くないと思います。


この1500、メインパーツがシンセティックスエードなんですよね。まぁ1500はそういうもんだろと言う認識もありますので改めてダメ出しするつもりもありませんがちょっとアニバーサリーモデルとしてのクオリティとするならば残念かなぁ、と。

10年経った今年、写真を撮り直したのがここにあるものですが、スエードの色褪せやレザーの艶という自分にとってニューバランスのスニーカーに求めるものが全くないんですよね。NIKE AIR EPICでも言いましたけどシンセティックスエードってよれてきてなんかちょっとみっともない。一緒に歳を取ってよれてきてるのを見せられるのがおっさんとしても辛いからでしょうか。

まぁそんな戯言はさておいて。


2006年モデルなのでNBロゴはまだ全て8本線ですね。タンラベルはこんな感じの専用タグ。なんでもフリンビーの工場から見える景色がモチーフだとか。風力発電があるんですね。山の向こうに「1500」のモデルナンバーが。下部にはnew balance 1906-2006の文字が見えます。

タンの裏に普通でしたらモデルナンバー、サイズ、素材表記のシールが転写してあるのですが、この物件ではIan氏を褒め称えるお品書きのタグが縫い付けられています。





インソールはいつものポリウレタン製ですが表地にはIan氏の顔写真を転写したものが彼のサインと一緒に貼られています。人の顔を踏みつけるようでいい気分ではないのでボクはいつものように違うインソールに交換して使ってますが。

リリース当時はオリジナルカラーに近くて雰囲気も良かったので概ねいい反応で迎えられていた記憶があります。それまでオリジナルカラー復刻という商売?はまだしていなかったので。この数年後、オリジナルカラー復刻!とかセカンドカラー復刻!といった展開になるとは…

2016年9月23日金曜日

New Balance M1500KCW "Cargo-Inspired Pack" - Feb. 2007

2年半前に既にポストしているのですが、秋になってまた履き出したのと、最近(2016年)ニューバランスがリリースした同系色の1500の出来が個人的に「どうよ?」な感じなのでこれを今一度再掲ってことで。
M1500BKとM1500FB、なんでアッパーの革、あんなにテカテカで安っぽいんだろう?

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この物件は2007年2月にリリースされています。別注の類いではなくてNB UK企画の”Cargo-Inspired Pack"として。マーケットは主にヨーロッパで、日本では2007年2月10日にOSHMAN'Sが先行販売しています。プライスはヨーロッパでは€150前後。同時にリリースされたのはM1500OCW。こちらはカーキベースのカラーリングでした。


英国のアウトレット品を購入したのでボックスは安いレンジの商品に使われている、NBロゴの大きなタイプ。
構成パーツはスムースレザー、ウォッシュド加工のキャンバス、そしてなんと説明したらいいんだろう、面白い加工が施されているレザーを(ちょっとオイルドレザーっぽいです)トゥ、ヒールパーツに使ってます。






ちょっと見、「何がカーゴなんだ?」と思わずにいられない、シンプルな外見でして、唯一のポイントがライニングとインソールの表地に使われているカモフラージュ柄。ただ、多色使いではなく、割合控えめなカモ柄ですので嫌味がなく、おっさんでも気にせずに履いてます。
まぁただ、いつも通り、デフォルトのインソールJD 4774/4781なので別なのに交換して履いています。ラストは1500ですのでSL-1。

でもインソールのnew balanceのロゴがこのモデルだけなんとも安っぽくて収まりが悪いと言うか、届いて見た時は「バッタもんか?」と思ったくらい。


タンラベルは英国産1500らしく、new balance MADE IN ENGLANDと刺繍されてます。アキレスディップのNBロゴは2007年当時はまだ8本線ロゴでした。この、バランスの悪い、ごちゃごちゃしている感のあるロゴですが、ボクは好きなんですよね。NBらしく?野暮ったくて。2014年現在の5本線ロゴはまとまっちゃってどうもねぇ。


あともう一つこのモデルの特徴がシューホールの最後の穴が鳩目仕様。見た目はちょっといただけないのですが、こちらの方が紐を結んだり、ほどいたりし易いんですよね。実用的。この仕様のため、穴の数が通常モデルよりも一つ少なく7つ穴になってますね。

翻って通常の1500では7番目と8番目のシューホールが平行に緊密に開けられているのでその実用性に「?」なんですよね。7番目と8番目の穴、両方使った事無いもんなぁ。

あと1500はレザーを使ったモデルでも補強パーツはシンセティックレザーだったりしてがっかりさせられる事が多いのですが、この物件では補強パーツもアッパー同様スムースレザーのようです。


サイドのNマークの刺繍も通常のダブルN仕様ではなくて、シングルN刺繍タイプ。
ヒールのパーツに黒ではなくて紺を使っているのがなんとも英国的と言うか。なので付属のシューレースは黒だったのですが合わせる為に紺のシューレースに替えています。

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振りでも言ってますが、こういうしっとりとした光沢が「革」の醍醐味なんですよね。ある程度メンテしていればリリースから10年経ってもこういう状態でいてくれるし。(写真は2016年8月に撮り直した最新のものを使いました。)

最後にですが、今まで様々なスニーカーをこのブログで公開してきましたがストックしてある幾つかを処分と言うか、売ることにしました。こちらで写真を載せていますので興味がありましたらどうぞ覗いてみてください。

2016年9月6日火曜日

New Balance M990NYC3 "NYC Marathon" Pack Limited Edition - Oct.2012

2012年末は990番台にとって慌ただしい時期だったと思います。これが出たり、30th Anniversaryとして12月1日にリリースされたM990GRYが出たりと。その一方でコンスタントに996はリリースされてたし。

この物件は2012年10月26日にアメリカ限定で販売されたモデル。ニューヨークのショップ、David Zのコラボレーションでリリースされてます。お値段は$150前後で全米で販売されてました。

この限定物のうんちくはと申せば、毎年11月の第一日曜日に開催されるニューヨークマラソンの開催に便乗?してその開催前にリリースされるというもの。その数504足。中途半端…….


990モデルはこのモデルが三代目。インラインモデルでは正式名称にV3という数字も付くのですが、まぁその辺は、ね。

ちなみに三代目が跡目を継いだのは2010年から。個人的にはアスリートでもなんでもない、ただの市井のスニーカー好きなのでこういったハイテクっぽいルックスの物件は敬遠してるのですが今回は履き心地が良いと言われてる990v3をお試しってことで。


で、お試しの背中を押してくれたのはアメリカのサイバーマンデーセール。一日だけでしたがこの物件も40%オフで販売されたので速攻で購入したわけで。

ボックスはアスリート用シューズに使われているシルバーと赤のNBL8 12-105©2012。ナイキのハイカット用並みに大きいです。邪魔…


レッドベースにアクセントがゴールド。これだけ聞けば非常に成金っぽいのですが、赤も発色が抑えられていて、ゴールドパーツも同じ嫌みの無い仕上がりになってます。アッパーはピグスキンスエードと補強パーツがシンセティックスエード、そしてメッシュ。ライニングはフリンビーのM576でも使われているようなテキスタイル。ソールのグレイと色を合わせてきてます。


他にこの物件だけの特徴はアキレスディップの下に1.5cmx1.5cmくらいのリンゴのメタルプレートがはめ込んである事。リンゴにはNYCの文字入り。そしてタンの紐通しにもNYCの文字が。しつこい…..


インソールの表地も別注にふさわしく、ゴールド(というよりカーキっぽいんですが)色のテキスタイルに"I Run NY"のプリント。RUNは人が走ってるイラスト。I ♥NYみたいな感じですかね。MacやiPhoneの絵文字IMEだったら表示出来るのに残念。でもやっちゃおっと。
"I 🏃 NY"って見えますか?

インソールはポリウレタンで作りは4774/4781ナンバリングのそれに似てるのですが、そのナンバリングではなく、JD-0121, MR-001, WR-001とエンボスされてます。

アキレスディップはなぜ?のパンチングが入っていてここに筆記体でmade in U.S.A. の文字。これ、好きじゃないんだよなぁ。以前のタンに一緒に刺繍されてる方が好きだったのに。

で文字通りアメリカメイドです。

990は他のモデルよりも大きめのサイズのものを購入するのですが、これ、足が大きく見えてちょっとなぁ。
ブーツみたいに厚手のソックス履くのが前提というわけでもないので夏場とかショーツだと二度見されそう。
足、でかくね?と。


というわけで出番はメッシュという事を顧みると春と初秋くらいですか。

最後にオチを。折角マラソンパックとしてリリースされたのに2012年のニューヨークマラソンって大型ハリケーン”サンディ”の被害に遭って中止だったんですよね。意味の無いリリースととるか、珍品扱いとして重宝するか。

まぁ好き者は後者ですよね、当然。

2016年8月18日木曜日

Onitsuka Tiger Sakurada Vintage Limited Edition "Tokyo Olympic" #D20PK-0123 - 2012

4年前のオリンピックイヤーに一度書いたものですが、あれ以来このモデルは消えてしまったようなので今一度エントリー。頻繁に履いているわけでもないので4年前の写真と比べても割合綺麗なコンディションのままですね。

以下は4年前の抜粋です。_________________________________

オニツカのモデルは今でもいくつかは覚えていたつもりですが、このサクラダというモデルは最近知りました。こんなモデルあったんですね。

ボクの中ではオニツカの最高傑作はカリフォルニアとモントリオールだと思っているんですが、どうなんでしょうか、世間的には。
やっぱりメキシコ66なのかなぁ、うちの母親も履いてるくらいだし。

まぁそんな影の薄いサクラダを今回はエントリー。

日本で現在発売されているサクラダは全般的にナイロンアッパーにシンセティック・スエードという、見てくれ・素材共にあまり高級感のない、いわばエントリーモデルといったポジションみたいです。値段もそこそこで抑えられてるし。ルックスはナイキのエリートにヘリンボーンソールをつけたようなありふれた出で立ち。ってかこれだったらエリートとかコルテツ買うよなぁ、普通。

とにかくあまりにも華がない。


サクラダのオリジナルは1981年に開発されたものがベースらしく、それを多少アップデートして再リリースしているようです。

ですが、これ。

同じようで全くルックスが違います。ゴージャスです。かっこいいです。

このモデルは2012年8月にヨーロッパで販売された限定モデル。モチーフはこの年なら当然のオリンピックで、3色展開。
日本人ですのでこのカラー一択ですよ。


これは1964年の東京オリンピックモデル。だからと言ってこの年にリリースされたとか使われたとか、なんて小ネタもなく、カラーリングの解釈でしょう。
他には1912年のストックホルムオリンピック(水色ベースに黄色ライン#D20PK-4204)、2000年シドニーオリンピック(紺にグレーライン#D20PK-5099)が同時リリースされています。

ヨーロッパ限定リリースみたいですが、英国のメジャーなスニーカーショップでは扱っていないようなので、大陸の方だけでのリリース?

で、リテールによってこの限定ものに対する呼称が違ってるのも「?」。
ドイツのショップでは“Olympic City” Vintage packと呼んでますし。流通がマイナー過ぎて情報が行き渡っていないとか?


ここ最近のオニツカのボックスには上蓋の裏に小さな乾燥剤、そしてヴィンテージリイシューものには、フランス語、英語、日本語の順番で書かれたその加工に対するお品書きが同梱されています。

アッパーはしわの入ったシボ革が使われていて、トゥ、ヒール、シューレースのパーツにはちょっと赤みの入ったグレーのスエード、アシックスラインには褪せたような赤のスエードが使われています。非常にいい仕上がり。

踵のスエード部分にオリンピック都市名(ここではTOKYO)がエンボスされてます。で、それに付随するようにインソールの踵部分にそれが行なわれた年号がプリントされています。そのインソールは直付け。


ソールはコルテツと同じヘリンボーン&3層構造で、土踏まずの部分がえぐれてカッティングされているので履いた時に足のシルエットがとても奇麗に見えます。


ヨーロッパでは大体€99くらいで出回っています。生産はヴェトナム。

履き心地としては同じサイズなのにカリフォルニアよりも甲の辺りが低いというか、タイトな感覚。ライニングの素材がカリフォルニアがコットンのキャンバスっぽいヘリンボーン織りのものに対し、こっちはそれよりも滑りにくそうなテキスタイル。

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単純な構造のスニーカーなので加水分解する心配もあまりなさそうなので2020年の東京オリンピックの時に履けそうです。楽しみだなぁ。

2016年8月12日金曜日

New Balance M670GN "NB Japan Exclusive" - April 2007

2007年4月にリリースされたM670GNです。これはNB Japan企画の限定モデルとして¥20.470で販売されていました。

そのため国内流通品ではボックスのステッカーはモデルナンバーがM670UK GNとなっていました。


これ、前年の2006年にリリースされたニューバランス創業100周年記念モデルとインソールとタンラベル以外ほぼ同じ仕様。おそらく売れたので同じような仕様で再リリースって感じなのでしょう。確かにいい出来。パーツの素材の良さが一目見てわかるくらい。

昔からの670好きだったらたまらない物件でしょう。グレイXネイビーの王道コンビに刺し色がロイヤルブルーなんて出来過ぎ。


でもボクにはこの670、全体が柔らかくてあまり好きではないんですよね、正直なところ。ディスプレイして触っている分には関係無いのですが、いざ丸一日履いてみるとその柔らかさがホールド感のなさに直結してなんだか足が落ち着かないとでも言うのかな。アメリカ製のM1300の柔らかさとも違う違和感とでも言うんですか。

そこにきてアウトソール。このほぼ真っ平らなアウトソールが歩き方を変えてしまうのです。どうにも踵の辺りが気になる。

そしてソールパターン。凸凹があまりない、ほぼフラットなパターン。車でいうところのスリックタイヤと同じ用途なのかな?これでは濡れている道路で歩くのもちょっと怖いのでボクは100%晴れの時以外670は履きません。ただでさえニューバランスのカーボンラバーソールは滑り易いのにこれはないでしょ、と。


しかもここは一年の半分以上雪や雨の雪国。現実的に670を履く機会はそうそう無いのが現状です。でもこのアウトソール、ヨーロッパの石畳という環境だったらもっと滑ると思うんだけど、ヨーロッパの人たちはどう思っているのかなぁ?

ボックスは大好きなChicken6。

スニーカーに付属しているラベルはこの時期特有の段ボール素材にイラストとMADE IN ENGLANDとプリントされた小さなもの。赤い輪ゴムでシューホールにくくられているのも可愛かったのですが2013年には新しいデザインのラベルに変更になってます。

フリンビーのラベルってこの10年でも数回変更があるのですが、どういう意図でやっているんだろう?


アッパーはかなり柔らかいメッシュと上質なピグスキンスエード。サイドのNもレザー。タンはニューバランスにしてはスポンジが入っている感触。タンラベルはユニオンジャックとモデル名、そしてMADE IN ENGLANDの文字。

ヒールタブのnew balanceの文字は刺繍です。

ライニングはロイヤルブルーのファブリック。美しい発色ですが、履いていくと毛玉だらけに。
付属のインソールは英国モデル標準仕様の4774/4781と明記されたポリウレタン。ラストはSL-2なのですが576よりも足の指の辺りが余裕ある作りになってます。

因みに同じようなカラーリングで2013年秋冬モデルとしてM670SGNがリリースされましたが、こちらはライニングが白のファブリックにメッシュがメタリックなやつで個人的にどうにもいただけないルックス。

670は結局、これと翌年にリリースされたM670BRYしか持ってません。BRYは履き心地がこれとは違ってカチッとした作りなので秋になるとよく履くのですがこれは春から夏くらいまでの出番となってます。丁度いい季節なので履こうと思って引っ張り出して2016年6月に写真を撮ってみました。