2013年11月24日日曜日

Pre Montreal Racer "4th. Edition" #506192-813 - April 2013

もうそろそろネタも尽きて落ち着くかなと思っていたのに出ました。2013年4月3日に日本では公式にリリースされているPre Montreal Racerの第四弾仕様です。


第三弾が割合色んなカラーリングで毎月のようにリリースされていたわけですが、この第四弾は確か数色のみのリリース。販売地域も日本とヨーロッパ大陸の方で目に入っただけ。英国の著名ショップでも発売になるのかな、とチェックしていたけれど結局リリースされませんでした。ただ似たようなカラーリングの#506192-470というのが代わりに?リリースされていましたけど。

というわけでATMOSで先行オーダーという手段を取ったのですが、ATMOSでも受注受付みたいな形を取ってましたね。あまり売らなかったのかなぁ。そんな物件はお値段¥8.400。この仕様前のPre Montrealはお値段が¥9.500くらいがリテールプライスだったと記憶しているのですがちょっと下がったんですね。でもヨーロッパでは€105くらいで販売されていたので相変わらずちょっとお高い価格設定。

ボックスは08VB16 321 x 200 x 111mmのオレンジボックス。ヴィンテージの筆記体ロゴが入ってます。フタ裏のスタンプを見ると「12291215」。2012年12月29日の検品ですか?ボックス生産は中国。

第四弾の仕様としてはここでいうオレンジのパーツにパンチング処理を施しているのが特徴。目の粗いナイロンですかね?バリスティックナイロンに見えなくはないけど前回の仕様ものと素材の触った感じが違うようなんですが。
で、色合いが蛍光っぽいです。スウッシュとアキレスディップの白パーツはリザード調。

タンラベルは筆記体のNIKEロゴにⓇマークが1つ。タンラベルの裏には"NIKE SPORT SHOES ARE MANUFACTURED TO THE EXACT SPECIFICATIONS OF CHAMPION ATHLETES THROUGHOUT THE WORLD THE NIKE NAME AND SWOOSH STRIPE ARE YOUR GUARANTEE OF QUALITY. MADE IN VIETNAM. "。

とりあえず4種類のヴァージョン・リリースの経緯など。

1st. Release Edition / #476717-300 out on Dec. 2011
2nd. Release Edition / #506192-400 out on May 2012
3rd. Release Edition / #506192-100 out on August 2012
4th. Release Edition / #506192-813 out on April 2013

"Vintage"仕様ではないのでミッドソールは黄ばみ加工をしていないんですが、アウトソールは気持ち程度の汚し加工が施されています。ひょっとしてヴィンテージシリーズのアウトソールの余剰在庫を流用してる?アウトソールのパテントナンバーはUS PATENT NO.3793750。

写真に撮るとその色合いがうまく再現出来なかったのですが、実際のスエードの色味はもうちょっと緑がかっています。
Mid Turquoise-Squadron Greenというカラー名からして至極当然なんですが、なんというか、まぁ中途半端な色なんです。ヴィヴィッドなオレンジと対照的。

アキレスディップのNIKEロゴは細身のブロックフォント。蛍光っぽいオレンジが妙にカッコいいです。
ライニングはネイビーカラーの合皮。
ヴィンテージ仕様ではないので変えてくるかなと思っていたヒールカップはそれまで同様芯の入っていないやわらか仕様。だからと言ってスニ好きの諸君は踵潰して履いちゃ駄目だゾ。

インソールは何故この色をチョイスしたんだ?と若干の驚きを隠せません。不思議。インソールの表地はおそらくストレッチナイロン。
インソールの表地の素材も頻繁に仕様変更してますね。割と履き心地に直結するパーツなのに同じモデルでこうも頻繁に変えてくるとモデルそのもののアイデンティティーにも関わってきそうですけど。

シューズ生産はベトナムでした。

Total Crimson-Sail-Mid Turquoise-Squadron Green

2013年11月17日日曜日

Pro Model II #34846 - circa 1994

1994年に購入したプロモデル。この時期としては割合珍しい物件だったので(世の中はハイテクスニーカーが旺盛を極めていてオールドスクールなスニーカーは死に体だったので)購入したのですが、今見返すとうーん….


しかもこれ、MADE IN KOREAなんですよね。正直この国の製品は全般的にクオリティーがあまり良くないのでなんかどうでもいいというか。

今でこそアディダスはフランスメイドが珍品というか、マニア垂涎なんて持て囃されてますが、ボクが中学の時はスーパースターはフランスメイドだけ(価格は¥15.000でした)、その後は物価の安い東欧>アジアとアディダスはナイキ同様労働力の安い国での生産を主力としてたので、恐らくクオリティーよりもコストを重視してる企業だと思われます。アパレルなんか特にそうでしょうね。数年前におむすびマークのアディダスのショーツを買った時に日本製で逆にかなりびっくりしたくらいですから。なぜ?と。

まぁそんな話はさておいて。

この物件。1990年代は個人的にはハイテクスニーカー全盛の世の中に背を向けてストックしてあったアメリカ製のコンバースのオールスターとか、コルテツ、フランスのパラディウムなどを好んで履いてました。その余韻でこのプロモデルを購入したのですが、ハイカット部分の分厚いパッドとか、タンの分厚いパッドとか、ちょっと勘弁して欲しいなぁと内心思ってたりも。まぁ当時このクオリティーでリイシューっぽいプロダクトが成り立っていたという生き証人として見て下さい。

2013年にアディダスオリジナルでリイシューされているプロモデルはボクが購入した2012年製グランプリ・ヴィンテージなどと同じようなレザーが使われていますが、これは光沢の無い、しわ加工のレザーが使われています。当時はこの革のチョイスを気に入って購入しました。この柔らかい革は履いていくうちに起きるクラッキングが少ないという利点があるので。
革は好きだったからちょっと勿体無いのが正直なところ。

で、購入したのは近所のお店。セールで確か¥5.800くらいだったはず。2013年のリプロはアメリカ公式サイトで$78.00で販売されてますね。

2013年ものとルックスは随分違います。2013年ものがスーパースターのハイカット的な佇まいなのに1994年製プロモデルはどう見たって派生モデルというか、亜流な感じ。ぼてっとしたスタイルからも今イチ感ありあり。これはRUN DMCがスーパースターを履いてそれを見たヤングスターが真似しだす→アディダス売り上げ急上昇でホクホク→じゃあとりあえずそれっぽいのじゃんじゃんリリースしちゃう?って流れの時だったのでしょう、恐らく。その後RUN DMCのシグネチャーモデルもリリースされていますが、やっぱりこんなボテッとした感じのモデルでした。

そしてサイドにPRO MODELの表記無し。やる気なし。

ライニングのパッドの分厚さのせいもあるのでしょうが、サイドのくの字のステッチが凄い角度&深さで入ってます。これ、時代に依って角度が違うみたいですね。うちに分度器あったらチェックしたのになぁ。

ライニングの素材は割合毛足の長い素材が使われてます。インソールも同じような素材が使われているのでプリントのインクが乗らないのか、アディダスロゴが剥がれてました。

タンラベルは昔懐かしいフランス時代っぽいラベルがプリントされてます。この時代トレフォイルを使ってる事も珍しかったのですが、織りネームでなく、このプリントってところがヴィンテージ風味を出していて目をひいたのです。

で、2013年1月にセールでJD Sports別注のBasket Profiを購入した際に比較してみようと引っ張りだしたのですが、唖然。
なんと、タンが溶け出してベトベトに。タン自体でなくて表面の加工がベトベトなのです。
他には3本ラインやアキレスディップのパーツに使われたトレフォイル部分、要はここでブルーのパーツがクラッキング、塗料溶け出しという具合に経年劣化。ローテクスニーカーなので概ね大丈夫と思っていたのに正に寝耳に水。こんな感じでやられるか!と。
こ、これがコリアンクオリティー?

タンはもともと全体と同じホワイトだったのですが、なぜかいい案配のアイボリーに変色までして。
洗剤等で奇麗に拭き取ろうと試みるもベトベトがとまらないので結局処分することに。

ボックスはトレフォイルが懐かしい時期の購入だったので、同時期に購入したスーパースターと違ったようなうろ覚えの記憶とともに、このボックスにも喜んだ記憶が。
箱の側面に通気口の役割の?穴が空いているのですが、もともと固い紙ではないのでこんな風に潰れた感じに。ボックスには型番を示すものが一切無いので記録出来ず残念。

足入れの部分を上から見たところ。パッドのブ厚さとライニングの素材、そしてハイカットという出で立ちでバッシュではなく、冬用のハイカットブーツのような錯覚さえ起こさせます。夏なんてとても履けないだろうなぁ。

で、冒頭の引っ張りだしてきたきっかけを作ったJD Sportsのみ取り扱い(本当か?)と謳っていたProfi (2012 Fall/Winter)と並べてみました。幅が若干細くなってライニングも気持ち程度のパッドというオールド仕様のProfi。紐を通すシューアイレットの革の間隔もキチッと履かないだろうという前提(前述の時代背景の為)のPro Modelでは広く取られています。

処分前にせめてエントリーでもしようかな、と。インターネットが栄える前の1990年代の物件なんてなかなか検索しても見つからないだろうし、世界の誰かの目にとまれば幸いです。

2013年11月10日日曜日

Oregon Waffle Leather #313544-071 - Oct. 2006

冬が来る前に箱を開けて空気の入れ替えをしようとお天気のいい日にストックを引っ張りだしていたら出てきました。
データベースにも記録し忘れていたので自分の頭にもありませんでした。2006-2007年辺りに購入したものはプライベートでバタバタしていた頃でもあったのでやっぱりきちんと管理出来ていなかった。
スニ好きとしてあるまじき行為。猛省します。


で、これ。

リリースは2006年10月。オレゴンワッフルはこの前後にいくつかリリースされています。なぜこの物件なのか?そしてなぜこの時期だったのか?は謎ですが。ワッフルレーサーIIが2005年に大量にリリースされていたのでその流れでしょうか。その割にはマニアック過ぎるんですけど...Waffle Trainerをリリースして欲しかった...
ナイキジャパンのフライヤーが付いていたので日本国内で購入したものでしょう。リリース当時の価格は¥11.550。オールレザーでこの値段は良心的。


Oregon Waffleのオリジナルは1973年にリリースされています。ソールの造形を見たら納得でしょうが元々は陸上のクロスカントリー用に開発されたもの。とは言え、競技にもトレーニングにも使えるようなオールラウンドなモデルであり、このワッフルソールの成功でナイキは一躍大企業になっていくわけで。

出自がそんなわけでこれを街履きとして使うにはちょっと苦しいと思いますが。

ボックスはオレンジとライトブラウンのツートーンタイプ。C18 330 x 225 x 116mm。ローカットのランニングシューズには若干大きめのサイズでして、ボックス生産は台湾。

ボックスの蓋裏を見ると「06130611」とスタンプ。2006年6月13日ですかね、検品は。

オリジナルとしてリリースされた物件はアッパーがナイロンでしたが、このモデルはレザー。シュリンク加工を施した牛革が使われています。
そして珍しいなぁと思わせるのがトゥガードやヒールカップ、スウッシュといったパーツにはヌバックが使われているのです。ナイキでヌバックってランニング・トレーニングシューズでは珍しいチョイスですよね。

しかも。
ナイキにしてはいい素材を使っているのでしっとりとした高級感すら漂ってます。

タンラベルはブロック&イタリックのNIKEロゴにオレンジスウッシュ。Ⓡマーク無し。タンラベルの裏のお品書きはなんと!このモデルオンリーだと思われる文面が。

ONE MORNING IN 1971, BILL BOWERMAN WAS STRUCK WITH A GREAT IDEA, SITTING DOWN FOR BREAKFAST, HE SAW HIS WIFE'S WAFFLE IRON AND ENVISIONED USING IT TO CREATE SOLES FOR HIS SHOES.  A FEW RUBBER CHIPS AND SEVERAL ATTEMPTS LATER, BILL SUCCESSFULLY MADE WHAT BECAME THE "WAFFLE SOLE". TESTING THE IDEA ON ATHLETES, THE SHOES PROVIDED LIGHT-WEIGHT TRACTION FOR RUNNERS EVERYWHERE. IN 1973, THE WAFFLE SOLE WAS SOLD TO THE WORLD AS THE "OREGON WAFFLE".

要はワッフルソール開発秘話なんですが。このモデルにナイキは誇りを持っているんだろうなぁと思わせるニクい演出。

マスタードカラーのスウッシュ。渋い、渋すぎる。少なくとも高校生が自らチョイスするようなカラーリングではありません。おっさんが気負わずに何気なく履いているのが似合いそうな、優良物件。

アキレスディップのナイキロゴはブロック&イタリックフォントで刺繍。
横から見るとアキレスディップのパーツがかなりアキレス腱寄りに反っているので「履いているとアキレス腱が擦れそうだなぁ」なんて思っていたんですが、実際履き始めてみるとそんな事はなく。

あ、ライニングは合皮です。普段ですと「アッパーとかいい革使っているのにここは合皮かよ」と毒を吐いてしまうところですが、この物件に関しては違和感無いんですよね。若干の重い光沢を持ったレザーに対してマットな質感のPUレザーだと思うのですが、よく馴染んでいるのです。
あとシューレース。

基本ボクは気に入った日本製のシューレースか、生産中止になったニューバランスのシューレースを色を合わせて交換するのが常なんですが、この物件に付属してきたシューレースは色が凄くいいのです。ナイキでシューレースがいいって口にしたのはこれが初めてだったりして。

生産はタイランド。タイ生産品に一時期付属していたリサイクルペーパーで作られたシューキーパーが同梱されていました。

BLACK/CHUTNEY-NET

2013年11月3日日曜日

Challenger (VNTG) #359695-211 - August 2009

追悼岩谷時子。


美しきチャレンジャー。古いです。もう誰も知りません。ボクもリアルタイムで観てません。岩谷時子/筒美京平作の主題歌で知ってるくらい。堀江美都子の歌声が素敵です。

そんなチャレンジャー。以前エントリーしたバミューダと同じデザインを基に、改良を加えられて1979年にオリジナルがリリースされてます。キワモノ感溢れたバミューダと違ってより現実的なブラッシュアップ(トゥガード、ワッフルソール等)がなされた、ある意味安心の物件であります。
なのにオリジナルは短命。わずか一年ちょっとでディスコンになった模様。なんで?地味だから?

そんなチャレンジャーのヴィンテージシリーズでのリプロ。ちょっとびっくり。確かこの頃はまだあのナイキの稼ぎ頭のエリートもヴィンテージシリーズ化していなかったはず。なのでなぜこれが選抜されたんだ?と。変な力が働いたのか?とか、だったら次はTerraとかマリア来るのか?とか、まぁ邪推もするわけで。結局来なかったけど。

アウトソールはワッフルで、ヴィンテージ・リプロなので気持ち汚し加工が入ってます。ただ、最初の頃の遠慮無さが鳴りを潜めて随分おとなしい加工に落ち着いてます。アウトソール中央部の文字は「US PATENT NO.3793750」。ミッドソールは単色ですが、2層ですが、前足部は1層で、真ん中辺りから後足部にもう1層ソールが重なってます。同じ2層、同じような生い立ちのBermuda Vintageとはソールの合わせ方が逆ですね。チャレンジャーはアウトソール寄りの層のパーツの方が小さいです。このアッセンブルの違いはなんなんだろ?

これがリリースされたのは2009年8月。ボクは英国のsize?で購入。£57.00でした。

ボックスは08VB18 - 330 x 225 x 116mmという、ヴィンテージシリーズお馴染みのオレンジボックスなれど、大きさがでかい。ハイカット入ってるやつだよね、これ…

ボックス生産は中国。で、フタのスタンプなんですが、あれ?「03141215」って…???

いつものように考えれば2012年3月14日になりますが?えっと…どういうこと?

確かにボクが購入したのは2012年7月。ボックスの日付と購入時期は違和感ありません。でもサイトでこの物件を発見したのは確かに2009年なんですよね。ナイキが3年もコンスタントに生産し続けるわけないし。しかもこんな好事家しか買わないような物件ですよ。
size?でも一度姿を消したので在庫が無くなったのかと思ったらまた出てきたので売れ残り出たのか?と急いで購入したんですが。

この辺り、ちょっとボクにはわかりません。

というわけでタイトルの日付もとりあえず最初に見かけたリリースである2009年8月にしています。

Bermudaの時も書きましたが、スエード、メッシュ、ナイロン素材を効率的に配置することで耐久性、軽量化を両立してます。よく出来てます。デザインも好き。

生産はベトナム。

ナイキにしては地味目な配色ですが、なかなかどうして。
アッパーのメッシュは目の粗い、通気性だけ考えればかなりのもの。ホコリ舞う環境だとメッシュを通してソックスがかなり汚れそうです。参考に上げたショットでもよく見れば裏地の白いナイロンがメッシュの粗い目を通して見えますもん。

タンラベルはブロック&イタリックフォントの黒文字ナイキロゴ+オレンジスオッシュⓇ。一般的なデザインのものですね。タン自体はスポンジも入っていない、極薄のナイロンのみ。

タンラベル裏のお品書きは"NIKE SPORT SHOES ARE MANUFACTURED TO THE EXACT SPECIFICATIONS OF CHAMPION ATHLETES THROUGHOUT THE WORLD THE NIKE NAME AND SWOOSH STRIPE ARE YOUR GUARANTEE OF QUALITY. MADE IN VIETNAM. "。

インソールの表地にはNIKE+スオッシュロゴが上下合わせの対になってカッコ良く配置されてプリントされています。1970年代-80年代のある時期のナイキ製品にはこういった仕様のモデルがいくつかあったのを覚えています。なのでこのチャレンジャーのインソールを見た時に思わず懐かしさを感じずにはいられませんでした。「あぁあったあった!」と。で、我が家にあるナイキのストックでこのインソールを採用しているモデルは現状ではこれだけです。

ライニングも合わせるようにほとんどあんこの入っていない、昔のスニーカー仕様。ライニング素材は横のスオッシュ同様合皮ですかね、これ。

アキレスディップのNIKEロゴは幾分細身のブロックフォント。アキレスディップのパーツにヒールのスエードが覆い被さって縫製されています。

履き始めるとやはり軽さがかなり体感出来ます。個人的にはPre Montreal Racerよりも軽く感じます。そして履き易い。トゥの少し丸みを帯びたデザインもラブリーで好きなんですよね。履き潰した時にまた欲しくなるようなモデルです。その時はリプロ、簡単に手に入るかなぁ…

Dark Russet/Sail-Black