2012年8月30日木曜日

Pre Montreal Racer Vintage QuickStrike "Size? Exclusive" #512538-419 - Dec. 2011


1973年オリジナルのPre Montrealがスパイク仕様からワッフルソールにマッシュアップされてリリースされました。

Vintage Seriesとしてのリリースですが、これは通常カタログよりも一歩早い発売でsize?別注扱いで発売された2色のうちのひとつ。size?のオンラインでの発売は2011年12月23日です。良心的なのは別注とは言え価格は通常のインラインものと同じ£57.00という事。それでこんなありそうでなかったオールドスクールなカラーリングが手に入るんですからsize?様々です。ちなみにこの一連の別注は各モデル500足の限定だそうです。で、size?の他にはヨーロッパで数店舗取り扱いがあったようです。日本でも並行輸入屋さんが販売しているのを見ました。

ボックスは筆記体ロゴのオレンジナイキ。タイプは08VB16 321 x 200 x 111 で生産は中国。スニーカー本体はベトナム製です。箱の裏には「10251116」のスタンプ。2011年の10月下旬生産(検品)?
ボックスの商品名ステッカーを見ると「PRE MONTREAL RACER VTG QS」とありますのでVintageラインであり、Quick Strikeラインでもある、と。別注で限定なのに値段はインラインモデルと同じ、なのに替えのシューレースが付属するのもなんだかいいの?悪いねーという気になります。

この後紹介するであろう2012年初頭にリリースされたインラインモデルとワッフルソールの加工は同じようなのですが、ミッドソールはやはりこちらがヴィンテージを名乗っているだけあってそれっぽい仕上がりになっています。要は黄ばみ具合が強いんです。インラインモデルは真っ白ではないけれど、アイボリーっぽいというか。まぁそれもちょっとヴィンテージ寄りではありますが。




そしてアウトソールにプリントしてある文字は「US PATENT No.393750」。モノによっては「WAFFLE」だけだったりのモデルもあるのでこの辺もVINTAGE仕様に沿ったのでしょうか。

アキレスディップ部分のナイキ・ロゴはブロックフォントながら細目。
しかしかっこいいです。パーツはスエードの上からかぶせるように縫製されています。










シャープで美しいフォルム。

とにかくこれはオールド・ナイキファンだったら感涙ものの物件でしょう。
1998年に販売されていたリイシューのWaffle Trainer(インドネシア製)にも似た懐かしい履き心地です。

VRSTY RYL/SMMT WHT-MID NVY MID

2012年8月15日水曜日

Air Epic Vintage NRG "1st. Release" #534229-011 - April 2012


2012年は久しぶりにナイキを大量購入してるのですが、そのきっかけは2011年暮れから始まったPre Montrealのリリースだったり、日本では2012年4月28日にリリースされたこのエアエピックのヴィンテージ•シリーズでのリイシューが原因です。

エアエピックのオリジナルは1985年発売なのですが高額故に当時のボクは買ったことが無く、初体験は2003年から数年間に渡って販売されたリイシューものでした。見てくれはまぁオリジナルに近いとは言え、

オリジナル=フルレングス•エアに対し、2003年リイシュー=ヒール•エア
オリジナル=天然皮革、2003年リイシュー=天然皮革>2004年リイシュー=人工皮革(クオリティー低)

と主立った仕様はどんどん劣化を続け、細かい所ではタンの縫製などもリイシュー当初は手の凝った作りだったのですが、最後の方では見た目だけそれっぽくした明らかに手抜きな仕様で、いかにもナイキといった風情。あーあ。
まぁその当時はまだ「Vintage Series」というカテゴリーが確立されていなかったからという事にしておきましょうか。

で、ほぼ10年振りに再びリイシューと相成ったこの物件、今回はVintage Series,しかも”LIMITED EDITION for NONFUTURE”のカテゴリーでの販売。ちょっと期待しちゃいました。

しかも。

一発目のリリースはオリジナルカラーの2色を投入というのですから本気度も高いと思わないわけがない。
で、その物件がこれ。今回はグレイを紹介。

箱はオレンジ・ナイキではなく、NIKE SPORTSWEARロゴの入ってる08NSW18 - 330x225x116が使われています。箱のフタ裏にスタンプされた数字は「021712 4N」。恐らく2012年2月の生産(検品?)なのでしょうか?














2012年物のエアエピック第一弾、Vintage Seriesという事で力も当然入っているのでしょう、素材は天然皮革が使われ、柔らかくていい感じ。
オリジナルと同じフルレングス・エア搭載で2003年物の「地面に硬くあたる」感覚は全くなく、「おぉエア!」と思わず口にしちゃう喜びが。この辺の調整は同時期にリリースされたTailwind(こちらもフルレングス・エア搭載)よりも柔らかくなっているようです。

横の写真だとミッドソールの構成が外側と内側で違うのがわかると思います。


2003年物とタンのラベルも変更され、AIRの文字がスウォッシュとくっついてるものに。更にアキレスディップのロゴにもAIRの文字が追加され、2003年物はブロック•フォントだったのが今回はイタリックに変更されています。
他にはインソールが脱着可能だったり、ミッドソールのパーツ構成がより1985年オリジナルに沿った仕様に近づいたりと、ナイキにしてはなかなかいい仕事をしてくれました。






因みに生産国はベトナム。2003年製はタイランド。オリジナル•1985年製はナイキ最後のアメリカ生産品でした。




ここでまたおさらいを。

オリジナル=フルレングス•エア→2003年リイシュー=ヒール•エア→2012年Vintage Series=フルレングス・エア


オリジナル=天然皮革→2003年リイシュー=天然皮革→2004年リイシュー=人工皮革(クオリティー低)→2012年Vintage Series=天然皮革(クオリティー盛り返す)

そこで2003年のリイシュー物件と並べた写真を。手前が2003年、奥が2012年物。ぱっと見同じモデルですが、素材のチョイスが随分違っているのが一目瞭然。個人的にはカラーリングも、スエードの起毛の感じも、メッシュの穴の大きさ加減も2003年物のほうが好みです。


まぁこの後の追加リリースでどう劣化していき、どれくらい劣化していくのかが楽しみです。そしたらもう買わないだろうけど。

2012年8月14日火曜日

M577BST - Dec. 2010


一年以上のご無沙汰ですがまとまったのをお蔵出ししていきましょう。

ヨーロッパでは2010年12月7日にリリースされたM577BST "Ltd. Vault" パックです。

これ、シンガポールのスニーカー・ブティック「Ltd. Edt Vault」の第二弾の別注ものでして、本家ではリリースイベントも大々的に行われ、ヨーロッパリリースに先立って11月12日に販売しています。当初ワールドワイドリリースは11月20日だったのですが、出荷が送れた為結局12月7日になった経緯があります。ただ、英国のいくつかのショップではプレオーダー扱いでその数日前からオーダーを取っていたため7日にはソールドアウトなんてところもあったようですが。

シンガポールのショップで販売された方は180足限定、インディゴブルーのビロード地が表に貼られたスペシャルボックスに通しのシリアルナンバーがプリントされたシューアクセサリー、シューバッグが同梱という豪華な仕様でしたが、ワールドワイド・エディションは100足が出回り英国通常仕様の箱(chicken-7)にブラック・グレー・スティールブルー3色のシューレース、シューバッグの付属品といった案配。

Limited Edt.ではリリース前から自店サイトでM577BSTをモチーフにした壁紙もダウンロード出来たりと販促もしっかりしていたようです。

色んなサイトでチェックしてるとリリース近くになって色の変更があったような色調の写真がいくつか散見出来るのですが(ちょっとグリーンがかったのもあったりブラウンっぽかったり)、届いてみるとまぁ普通のダークグレイメインの物件でした。






メインパーツはスムースレザーなのですが、トゥ部分にはダメージっぽい加工がしてあったり、踵やサイドにはクロコダイルの型押しだったり、ちょっとひねった仕上がりです。

タンもスムースレザーですが、ロゴが入ってるパーツには3Mリフレクターを使っているようで、サイドのNマークもリフレクターです。

インソールの表地は黒色のパイルっぽい素材が貼られ、「new balance Limited edition」の文字。モノ自体は英国標準仕様の4774/4781と明記されたポリウレタン。こだわるのならインソールもピグスキン貼りとかにすればいいのに・・・

ただ、このモデル、タンがいくぶん通常の577より長めでして、ここは個人的にはかなり高ポイントであります。

自分が持ってるニューバランスはUK物が好きなこともあって比較的ポップな色合いの物件が多いのですが、そういう意味ではこれは靴箱の中ではちょっと異彩を放っています。





ただLimited Edt.の別注はなぜか高額。前回も「これでその値段!?」といった感じだったのでボクは購入せず。余計な付属品はボックスの中に放置しておくのがほとんどなので「そんなの要らないから安くするかインソールのグレード上げてくれ」と思っちゃうので。ちなみに今回のM577BSTは英国価格では通常ラインのM577NGAのほぼ倍の価格。かたやオールレザー、かたやメッシュ&スエードといった素材の違いでもこれ。じゃあという事でオールレザーでリリースされている577BBEと比べても約1.5倍なんですよね。今回はポンド安だったので購入しましたが、以前のように£1を200円超える為替になったら買っていないんだろうなぁ、きっと。

CM1600SG - May 2010

2010年5月22日にミタスニーカーズ、オッシュマンズで販売されたCM1600です。
ただしボクは正式リリース後に再入荷した時にマイサイズを見つけたので購入したクチ。つまり一目ぼれではなかったわけで。

ボクの履いているNewBalanceの多くはUK製でして、以前購入したCM1500BO(Made in China! ...orz)はカラーリングは良かったのに革が硬くて好みではなく、そのためアジアメイドものはちょっと敬遠していたのでした。が、今回は珍しい1600を取り上げてミタスニーカーズの説明によればウルヴァリン社のピグスキンスエードを使っているとの事。これはいけるのでは?と思った次第。

箱は2010年春過ぎから変更になったNBR7-Cタイプ。シューズ生産国はベトナムです。

購入したSGは1300のオリジナルカラーをモチーフにしたそうな。”SG”で1300をその起源としているのならSteel Grayの略かな?と思ったら正式カラー名称は「Shadow Gray」で、それでSGみたいです。因みに別カラーのNVは576が元ネタ。








横から見たところ。とかくアジアメイドについてまわる「ずんぐり感」「ポテッとしてる」シェイプとは若干印象が違います。この辺は気を使ったのが伺えます。シューレースは付属品ではなく、NewBalanceショップで別売りされているもの。ボクはグレイ系のNBにはいつもこのシューレースを使います。しっかりしたいい製品ですよ。











SGのタンは薄目のシンセティックレザーで、縁を別布で包み縫いしてある昔のスニーカーの仕様。(NVは厚めのメッシュです)ライニングはPUレザーでしょうか、踵は若干深めで悪くないのですがアキレスディップがちょっと硬く、最初のうちは痛いかも。











ミッドソールの「ABZORB」のフォントは古臭くてこれはとてもこのモデルにアクセントとして貢献しています。
インソールは英国標準の4774/4781モデルと同じような型を使っているのですがポリウレタンではなく、もっと柔らかい素材でスポンジっぽい。しかも黄色。「OS-0327」とエンボスされてます。かたや表面は黒地のシルキーな布貼りにNBのロゴ。個人的な感想としてはこの滑りやすい素材はあまり好きではありません。







購入のきっかけになったウルヴァリン社製のスエードなんですが、それをもってしてもやっぱり硬さを感じてしまいます。内張りのせいなのかわかりませんが、やっぱり日常履いていくものとしてはレギュラーからは外れそうな気も。

お値段は16.800円。コラボものとしては決して高額な部類に入るわけではありませんが、今日日の円高を顧みると「だったらUKメイドのNewBalance買うかなぁ・・・」というのが正直なところ。ごめんなさい。
ただ過去のプロダクトをこういう形で追体験出来るのは面白い試みだと思います。なかなかこの辺りの型番はヨーロッパやアメリカでは注目される機会がないみたいですし。

*2012年8月に一部改訂しました。

M1500UKG - Hanon Collector's Edition - Oct. 2010


2009年末くらいにフランスのスニーカーサイトで写真が流出(と言っても業者向けの2010年コレクション展示会のショット)、その後他のサイトで2011年春夏モデルとして2010年7月にニュースが伝わってきて以来日本でもまだかまだかと噂になっていたオリジナルカラーのフリンビーメイド・1500のリイシューです。春夏モデルは他に2色展開があるのでそちらは2011年リリースなのでしょう。
これ、前評判とは裏腹に?インラインカタログ扱いで登場、なので正規でNewBalanceジャパン、その他の店舗でも取り扱いをしており、日本でのリリース日は2010年9月25日。解せないのはNewBalanceUKのサイトでもカタログに載っているにもかかわらずヨーロッパの主なショップでは2010年10月になってもどこも取り扱いがなかったこと。2ちゃんのスレでは「不具合が大量発生して納期が大幅に遅れているから」と言った書き込みまでありましたが果たして真相はいかに?ともあれ日本が世界に先行するかたちでリリースと相成りました。

そんなところに満を持して英国でリリース決定。10月初めにhanonが限定扱いで販売のアナウンス、しかもプライウッドで作られたWooden Boxにパッケージしてのリリース!こう来ますか!とびっくり。肝心のM1500UKG自体は日本で販売されたものと同一仕様なのでこれといった違いもないのですが、木箱にスクリーンプリントされたNBロゴの美しいこと。これだけでいいから売ってくれと思っちゃいます。実際売れると思いますけど。木箱に乾燥剤と一緒に保管しておけば段ボール箱よりは長持ちするでしょうし。





これが50足限定販売のプライウッドボックス。スニーカー自体はインラインものなので木箱にシリアルナンバーをプリントしての販売。

ボクはM1500IBもすでに所有しているのでこれ自体はあんまり触手が動かなかったため(同じようなカラーリングだからという理由)日本でのリリース→NBファンプチ祭りという流れは静観していたのですが、hanonのリリース前日のアナウンスで値段が出たのを見て思わず「安っ!!!!!」と興奮してしまい、運良く購入出来ました。アナウンスされたリリースの時間(2010年10月21日13時)にhanonのウエブサイトのページに15分ほどアクセス出来なかったのはこれ目当ての連中が一斉にアクセスしたためでしょうか。
ちなみにお値段は£84.95。この当時の為替(£1≒¥130)で行けば日本で購入するよりもまだ安かったのです。てっきりこんなパッケージングだったので£100超えは当然と思ってましたので。因みに日本では23.100円(通常ボックス仕様)がオフィシャルプライスでした。

M1500IBを持っている人、オリジナル1500を所有して思い入れのある人などはこのリイシューに対して「出来が良くない」と否定的な意見を口にしているようですが、ボクはこれはこれとして「あり」かな、と。日本で設定された価格はともかく、自分が出した金額を顧みれば納得もいくってもんです。


唯一不満なところはシンセティックヌバックでしょうか。「この素材だからこそ1500なんだよ!」「なら買うなよ!」と怒鳴られそうですが、ボクは革の方が手入れし易いし、なにより質感が好きなんですよね。クタッとなった時の天然物の良さが。







前置きはこれくらいで届いたものを見てみると「木箱の作りが酷い・・・」が第一印象。サイトでは結構よさげに写っていたのに久しぶりのやられた感。近所のホームセンターで売られているシナベニヤで作った方が数倍良さそう。とにかく毛羽立ちが酷いので軍手で持ってサンドペーパーで何度か表面を磨いて、それから蜜蝋ワックスで仕上げてからの中身確認。NBロゴのシルクスクリーンもなんかちょっとプリントが甘いし(木の表面がそんな具合だった為でしょう)、限定を煽るシリアルナンバーはどうやら通しではなくて全て「1/50 Pair Release」の模様。サイトの写真も自分に届いたものもこの番号でしたから。


これ、実は届くまでに随分時間がかかりました。10月21日にオーダー完了してから12月2日にHanonから「フリンビーが生産能力を上回るオーダーを抱えてる」との事で遅れる旨のメールがあり、ようやく届いたのは確か年末から年明けにかけてだったと思います。その間よせばいいのにHanonは「Re-Stock!」と再度数量限定で販売(この時ははっきりした数をアナウンスしていませんでした)、その後は通常パッケージのM1500UKGを販売、こちらも瞬く間にソールドアウトでした。

その後は欲しいファンに行き渡ったのか在庫も結構あるようです。そしてファクトリーアウトレットも結構な数が後に出回っていたようでした。