まず最初に言いたいのはボクは2008-2009年英国産のM1300、とりわけ第三弾までの物件が大好きだという事。
で、前回がAir Epicだったのでナイキが対抗馬としてライバル視していたニューバランスのモデルを今回はエントリー。
このM1300PPWは英国産1300として2008年春夏用にリリースされています。ニューバランスジャパンでも正規取り扱い品としてカタログに載せてまして、2008年2月発売。ミタスニーカーズでは1月から予約受付していました。
英国産1300と言えば古くはアイルランド製のM1300というのが存在しているらしいのですが、とにかくこの物件のセールスアピールが「UK製として初めての復刻」だったためそれがその後遺恨を残す事に。
だってどう見たって額面通りの「復刻」ではないですもん。米国製が1300CLとしてまぁ王道というか昔の面影をなぞって細々とやっていたのにこれはどう見ても亜流。
だがちょっと待って欲しい。
基本的なディテールは確かに1300をなぞっていますが、カラーリングや素材のチョイスが一癖ある英国流ってところがたまりません。ただ、これ、お値段¥29.400。当時のレートもあったとは言え保守的なファンからはこの値段・ルックスもあって総スカン。某巨大掲示板のNBスレでは罵詈雑言の嵐だった記憶が。決定的に受け入れられなかったのはやっぱりミッドソールのあのパターン。これです。
でもね。
これ、プリントじゃなくてこの一個一個の細かいパーツが圧縮形成されていてこの模様になっているんですよね。よく見るとそれがわかります。触ってみてもわかります。手は込んでいるんです。
それと美しい発色の上質のヌバック。これは1300のポイントの一つですがきちんと継承されているし、そこに目の大きめのメッシュを組み合わせています。
ヒールCRもトランスルーセントなパーツの下にミッドソールと同じものを忍ばせてデザイン的にも調和を図っているし、ライニングのテキスタイルもアッパーメッシュに合わせたワッフルっぽいものを採用、同じようにインソールの表地にも使われています。インソール自体は英国ものでデフォルトのポリウレタンの4774/4781。表のロゴはnew balanceのみのシンプルなもの。
トータル的には「英国にしてはよくやったよ」と誉めてあげたい、非常にいい物件です。全体的な整合性が凄く高次元。
でも売れなかった。
世界中至る所で夏物セールにバンバン登場してました。
かく言うボクもこれらのモデルは買うのがちょっと遅かったってのもあるんですがセールに残っていたのをまとめて購入したくらい。
気に入ってるので結果オーライですが。
モデルのディテールとしてはタンラベルが今は亡き8本線のNBロゴがだとか、ボックスが個人的には大好きなChicken6 ⓒ2006タイプとか。NBロゴに関しては後に5本線ロゴに仕様が変更されるのですが、この8本線は少し小さめでそこが良かったりもします。
米国製のM1300CLに比べると履いた感じは「ちょっと硬いかな?」。ソールではなくてヌバックの厚みやメッシュの素材に依るものですが、履き込んでくると気になりません。あ、でも履き込むとENCAPのロゴが入ってるミッドソールのパーツの色が剥げてきます。素材自体に着色したものでなく、外側からのペイントなので仕方の無いことですが。パリパリ剥がれてきます。
スエードを染めたのは何年かすると退色が始まったりするのですが、ヌバックが使われているこれは未だに買った当時のような色を残しています。新婚旅行にポルトガルに行った際のお供はM860RSだったのですが、帰ってくると日射しにやられて赤みが薄くなってるような感じがしたのですが、このPPWは一週間程ハワイに履いていったのですがこの通り。
パープルスニーカーは大好物なのでこれは非常に嬉しい。
リリースは同時に3色展開で他はM1300GYW、M1300TOW。
気に入ったので珍しく?3色揃えました。
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