今までリリースするのにこんなドタバタはあったでしょうか。
ってくらいにグダグダなリリースは2013年7月。オニツカヨーロッパのFacebookでリリースアナウンスがされたのは2013年6月29日という日程。販売チャンネルは直営店とキーアカウントのみでワールドワイド1978足限定販売。ここまで情報出しておいて7月過ぎても主要なショップでは商品画像どころかアナウンスさえ行なわれないという不思議。
数日経って日本のオニツカのオフィシャルサイトで「日本では2013年7月10日発売。直営店のみの扱いで日本の流通分は200足」というアナウンスが出ました。でも果たして日本の直営店ではきちんと販売されたんでしょうか?問い合わせてもいないのでこの辺りはわかりませんが。
その後ドイツのショップでようやく7月20日にリリースというアナウンスが。ちなみにいち早く情報を出したベルリンのoverkillではたったの8足!しか取り分が無かったようで、そこにはボクのサイズは無し。(このoverkill、このリリースの際にリストックと明記していましたが、一回入荷してたんでしょうか?初回分のリリース時のアナウンスはブログにも無いんですが。謎)
結局同日リリースしたケルンのショップ、The Good Will Outでやっと買えました。先んずれば人を制す。先人の言葉は本当に的を得ています。素晴らしい。
その言葉通り、このお店でもボクのサイズは一足のみだったようで、カートに入れて個数を「2」にしてみたら「在庫無いよ」とアラートが。結局1足購入。
その後数日間に渡ってオニツカを結構扱っている世界中のお店のサイトをチェックしているのですが、情報無し。アメリカはどうなってるんだ?後日いくつかのアメリカのショップで見つけました。別段お祭り騒ぎもないようでしたけど。
で、もう一つ購入にまつわるエピソードが。
The Good Will Outで購入する前に実は英国に住んでいる友人にお願いしてロンドンの路面店に足を運んでもらったのです。
向かったのはカーナビーストリートの一本裏を入ったところにある英国一のフラッグシップ店。で、ボクが友人宛メールに添付したオニツカのFacebookからコピーした商品画像、型番等を店のおにーちゃんに見せながら訊いた答えが「うちでは扱っていない」だったそうな。( ゚д゚)ポカーン
さ、更に。後日友人はロンドンにあるもう一つの直営店、シェパーズ・ブッシュのお店に問い合わせてくれました。そこでの答えが更にふるっていて、「うちでは扱っていないよ。アジア限定なんじゃない?」だったそうな。まさに
( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
(;゚Д゚) …!?
な感じで。
この答え、英国のショップ店員の模範解答過ぎて笑っちゃいましたけど。本当に彼等は商品知識無いですから。本当にわからない9割、面倒くさいからあえてわからないふり1割、ってところですか。これ、住んでたときのボクの経験値です。賃金が安いから適当なのか、適当だから賃金が上がらないのか、この辺りは鶏と卵みたいな話になりますが、まぁよく流通が回るなぁと未だに不思議であります。
閑話休題。
物件の話に行きましょうか。
何度も書いていますが、カリフォルニア。オリジナルは1978年リリース。この数字にかこつけての1978足限定販売なのです。
ここでまた疑問なのですが、2013年1月にタイガーコルセアのオリジナルのリプロ(レザーバージョン)が800足限定でリリースされてます。スニーカーの歴史からするとコルセアの方が重要物件であり、これらがファーストリイシューという事でプレミア度も必然的に高くなると思うのですが、実際はリリースから半年過ぎても在庫のあるお店がちらほら。
それを念頭に置きつつカリフォルニア。ファーストリイシューは2011年8月。
しかも一発目にオリジナルカラー、オリジナル仕様のTH110N-0442 が出ているのにこれ。
コンスタントに大量の色違い、素材違いが今もリリースされているので目新しさも無く。
で、アニバーサリーモデルなのにオリジナルに沿ったナイロンアッパーではなく、あの!メッシュアッパー。どういう意図なんだ??絶対1978足なんてはけそうもないよなぁ。大風呂敷広げ過ぎ………安くなったらもう一足買おうかなとも思わせない出来が更になんともはや。
とどめがこのリリースにまつわるドタバタ。売る気、ないよね、きっと…..
オランダで撮影されたらしいこの物件のプロモヴィデオがオニツカ公式サイトで見る事が出来ますが、確かにお姉ちゃんのルックスはあの時代の空気を伝えていて懐かしい。サザンオールスターズがデビューしてザ・ベストテンに出たときもタンクトップにジョギングパンツ(ジョギパンと呼ばれてました)、スニーカーにああいうストライプの入ったちょっと長めのソックス履いてたなぁ、と。
真っ先に思い浮かべたのはサザンってのも我ながら不思議ですが。まぁ当時はインパクトあったんでしょうね。桑田氏はお金がないからと言ってたけれど、戦略的に凄いなぁ、と。ロックバンドはカッコつけてるし、アイドルはそれっぽい衣装着てたところにそれですから。この新人バンドが美味しいところかっさらっていったわけで。そりゃ子供心にびっくりだわな。
この物件、日本では¥14.700。ドイツでは€99.00。
その後ようやく英国でも2013年8月2日にリリースされた模様。お値段£75.00。英国が為替も考慮すると一番安いのか?ぐぬぬ...
到着した物件は黒に白抜きのオニツカロゴのボックス。当初は初めて見たので「専用ボックスか?」と思ったのですが、これ以降リリースされたオニツカは全てこのブラックボックスに置き換えられています。因みに付属のタグもクラフト紙っぽいものから(ボックスと色合いが合ってて良かったのに...)白い味気ないものに変更になってます。
ボックスの名称は「ONITSUKA BLACK BOX TR-4-5 360x210x130mm」というもの。また若干サイズ違うのかよ…
箱から取り出して眺めての感想ですが「安っぽいなぁ…(悲)」。
アッパーのメッシュは以前エントリーしたアメリカ専売モデルの#D040N-8404とも違う、柔らかくて、内側から光沢のある素材が貼られています。んで、トゥガードは天然スエードでホッとしたのもつかの間、シューアイレットのパーツはまたもやのビニール?ライニングの素材と同じものが使われてます。がっかり。
ヴィンテージラインとは違うといったコンセプトなのでしょうけれど、カラーが明るくて、素材の選択で安っぽくなって、どうしたかったのかその着地点さえ見えない摩訶不思議なアニバーサリーモデル。
これ、普通に"Vintage"とか"Anniversary"の冠つけないでリリースしていれば「あぁ変わり種で来たか」くらいで済むのにアニバーサリーモデルって重圧背負ってこれじゃあなぁ。
しかもイエローxブルーのカラーだけであとは別段オリジナルに沿ったわけでもなし。唯一アニバーサリーたらしめているのはタンラベル裏に言い訳のように縫い付けられた「35th 1 of 1978」というタグのみ。
これだってシリアルナンバーが通しじゃなくて「貴方が持っているのは1978足のうちの一足です」という意味合いらしいです。
この物件にはドラムバッグが付属してきます。CALIFORNIA 78をデザインした同一のロゴがついたこのアニバーサリーモデル専用バッグ。よく高校生が持ち歩いている大きさを想像していたのですが、届いたのはそれよりも小さい寸法。
これにも商品タグが付いていて、この商品コードはEOT417、生産は中国。使い道は大きさからすればきっとボクは日帰り温泉に行く時に着替えとタオルを入れるくらいかなぁ。そんな大きさ。
カリフォルニア本体の生産はヴェトナムになってます。
個人的に2013年を締めるのにふさわしい、一番インパクトがあった物件でした。年末になってもストックのあるお店が未だに世界中にありますので興味のある方は購入されてはいかがでしょう?正直あんまりお勧めの物件ではありませんが。
それでは良いお年を。