カンペールって何?
これが2000年にロンドンに住んでいた時にいとこから頼まれた質問に対する素直な感想でした。
その年に観光にロンドンに来るので英国産ニューバランスとカンペールを売ってる店を探しておいて欲しい、と。
結果、どちらも見つけられなかったボクです。すいません、役立たずで。
帰国する頃にはニールストリートにしょっちゅう通っていたのでその頃だったら即答できたのに。
まぁそんな苦い思い出と共に今回は所有している唯一のカンペールをエントリー。
これは2002年春にバルセロナで購入しました。購入先はガウディの建造物近くにあるバルセロナの直営ブティックではなくて、海沿いのマリーナの中にあるスニーカーショップでした。
直営店ではボクの琴線に触れるモデルはなく、当時誰かれと履いていた、固めのレザーを使った、ソールが半球のイボイボが敷き詰められたモデルばかりだったので。
ロンドンでもカーナビー・ストリートなどで販売されていたのですが総じて高額。ユーロ間は安いはずなんですがVATのせいで日本で買うのとあまり変わらない値段と、そもそもこれを買う意味がわからなかったので。カッコいいか?と問われれば「別に」と答えるくらい興味もなかったので。
でも当時のガールフレンドがカンペールに興味を持っていた事(その後数足購入)や、ロンドンのファッションコンシャスな風体の兄ちゃん達がこぞって履いていたのもあって次第に「なんでこれ?」と興味が。それで冒頭の2000年の問いから2年後に彼女とバルセロナに行くことに。
で、これ。深いグリーン、柔らかいレザー、存在感タップリのルックス。当時流行ってたいわゆる”カンペール”っぽくないあか抜けなさに一目惚れ。更に追い打ちをかけたのがどうやらこれ、ディスコンモデルの売れ残りらしく、セール価格でのご提供。確か€50くらいだったと思います。最後の一足という事でしたがサイズがピッタリだったので即購入。
ボックスは割合大き目で昔のスニーカーに見られたふたが分離しているタイプ。当時のナイキのボックスに比べると若干厚手の段ボール素材ですが曲がったり、へたってくるのは同じくらい。付属のシューレースはベージュでしたが、やっぱり取り替えています。
横から見るとトゥが反り返っているのがわかります。これはこういう仕様です。歩行時の足の返りをよくするためにこういう風になっているのでしょう。アキレスディップはハイカットという事もあって高さがありますが柔らかいので意外と邪魔な感じはありません。ここはアディダスのハイカットと印象が違いますね。
ソールはナイキのLDVのように地面に向かって広がって行くフレアタイプ。でもLDVよりも角度があってどっちかというとLD1000に近い?
ミッドソールの素材はあまり既存のスニーカーではお目にかかれないコルク?みたいなのを使ってます。爪を立てると痕が残るし。
一層のソールのようですが同色、同素材の3層構造。それをアッパーのレザーに縫い付けてます。革靴のグッドイヤーウエルト製法みたい。
で、情報求めてカンペールのオフィシャルサイトを見ると2013年春夏コレクションとしてこのモデル、復刻してたんですね。アッパー素材にバリエーションがありますけど。
そこの説明には360°ステッチ製法と明記されています。そしてこのモデルが1992年にデザインされたものである事、ブラザーズというモデルであった事など。モデル名わかるまで10年かかったよ...
ソールパターンも一風変わっていまして、いかにもカンペールでない、ワーキングブーツっぽいパターン。ソールには「CAMPER MULTIFUNCTION」の文字が踊ってはいますがアウトソールのパターン自体凹凸の少ない、あまり効果があるとは思えない感じ。
まぁタイヤのようなパターンが売りですのでこれでいいのでしょう。ちょっとすり減ったタイヤ?
ライニングもスムースレザーで覆われてます。アッパー全体のレザーもしなやかで薄いところに内側にはメッシュを張り合わせて快適に仕上げてます。インソールも(恐らく)ミッドソールと同様のコルクっぽい素材だと思われます。
足型はヨーロッパのシューズにしては幅広。
このモデルで一番の驚きはその軽さ。ハイカット&オリーブドラブの深い色&野暮ったいルックスで重そうに見えるのですがさにあらず。
2013年にはすでに一番の売りだった「MADE IN SPAIN」でもなくなってしまったようで、だからなのかあまり目にする機会もなくなったような気がします。
購入して10年以上経ちましたが未だにこのコンディション。もうちょっと大事に履いていこうと思ってます。
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