1977年にオリジナルが発売され、ナイキがエクセターのアメリカ工場で大量生産を開始した、ナイキ史上でもエポックメイキングなモデル。同時にこの辺りから日本での生産は徐々に減少、代わりにこのアメリカ工場と、コストの安い韓国や台湾で生産されています。
以前同じ2005年6月リリースのEliteのところで「日本製はない模様」と書いたのですが、2014年4月にコンビニで購入したネコパブリッシング発行の「70s-90s大百科」という本に1978年製のEliteで”日本製”というのが写真とともに掲載されていました。タンラベルの裏の表記の写真はありませんでしたが、米国製とラスト形状が違うとか比較対象として掲載されていたので間違いないかと。
なのでここでは加筆し、以前の#311082-471のエントリーでは加筆・訂正しました。誤まったことを書きましてすみません。
これは2005年6月にリリースされている、#311082-471と一緒にリリースされた物件。
2005年辺りを振り返るときちんとしたリイシューはまだ少なかったうえ、”レトロキックス”と呼ばれるカテゴリーのものでは値段が破格の¥6.300(税込)でした。¥6.300というのはリテールプライスなので安売りしているお店では¥5.000台で販売されているところもありました。同時期に販売されているメトロプラスもエントリーモデルなので安かったけれど。これは「なんでこの値段で売る!?」と逆に心配するくらい出来が良かった。正に買って損は無い物件。
リリースはこのイエローベースが2色(#311082-341、#311082-711)、ブルー地の#311082-471が同時リリース。
この物件は一般的なイエロー系ですがちょっと変わった色合いで独特の雰囲気を醸し出しています。レモンっぽいというか。
蛍光っぽいというか。でもナイキの美色センスが発揮されたカラーリングだと思います。
アキレスディップのナイキロゴは縦ナイキと呼ばれているブロックフォントですが、ロゴの大きさが非常に座りがいい。
横から見るとオリジナルのシルエットほどシュッとはしていないものの、ディテールを近づけた努力が感じられます。
ワッフルソールもうちにある1998 Waffle Trainerとほとんど同じですが、中央土踏まず部分にある「WAFFLE」の文字がエリートの方が土踏まず中央上に配置されています。と言うか、Waffle Trainerの方が若干下よりというか真ん中に近いんですが。
ライニングはビニールっぽい素材で、パッドはほとんど入っていないのですが、アキレスディップのパーツには意外なくらいあんこが入っているのです。で、このパーツが下に位置するヒールのスエードでカバーされるような形で縫製されている、と。
縫製ミス?と思って名著" Blue Ribbons"でチェックすると、いやはや、オリジナルモデルも同じ処理をされていました。ナイキ、疑ってごめん。だって、結構いい加減なリプロ作るから。
#311082-471ではインソールにフランス北部らしいプリントが施してあったのですが、このモデルは一般的なナイキのブロックフォント+スウッシュのみ。
タンは割合厚みのあるスポンジが入ってます。で、それだけだったらいいんですが、カバーするナイロン生地が結構硬い….
そのタンにはそんなに多くはありませんが規則的に穴があけられてます。放熱対策?と思ったのですが、表地のナイロンに空いているだけで裏側まで貫通していないんだな、これ。
タンラベルはモデルカラーに合わせたブルー一色でNIKEⓇ(ブロック+イタリックフォント)とSwooshⓇ。Eの下がSwooshとくっついているパターン。
タンラベル裏側のお品書きは
NIKE AND THE SWOOSH NAME AND STRIPE ARE TRADEMARKS AND YOUR GUARANTEE OF QUALITY.
ではなくて、
NIKE SPORT SHOES ARE MANUFACTURED TO THE EXACT SPECIFICATIONS THROUGHOUT THE WORLD NIKE AND SWOOSH NAME AND STRIPE ARE YOUR GUARANTEE OF QUALITY. MADE IN INDONESIA.
最初見た時は2005年リリースのOriginalと同じ文面かな?と思ったのですが若干の違い有り。Originalはどうかと言えばおさらいですが
NIKE SPORT SHOES ARE MANUFACTURED TO THE EXACT SPECIFICATIONS OF CHAMPION ATHLETES THROUGHOUT THE WORLD THE NIKE NAME AND SWOOSH STRIPE ARE YOUR GUARANTEE OF QUALITY.
と、赤字の文面が多いのです。
シューズ生産はこの時期あまり見ないインドネシア製。
タンのナイロン素材が硬いと書きましたが、実はアッパーのナイロンもなかなかのもので、感覚的にパキパキ音を立てそうな素材。
このモデルは購入早々に使いだして今はもう処分したため手元にありませんが、案の定、皺の部分の汚れが落ちませんでした。
昔のナイロン系スニーカーでもこういったありましたね。コルテツでもよく使われていた素材だと思われますが、そうだとすると早く履かないと縮んでくるんですよね、この素材。持ってる人は引っ張りだしてチェックしたほうがいいかも。
このモデルはナイキの同サイズでもほんの少しタイトな気が。サイズうんぬんというよりやっぱり素材に依る感覚だと思うのですが。
ただ、このモデル。シルエットが奇麗なんですよ。土踏まずの部分からの3層構造がラストの描く緩やかなアーチに沿うようにソール自体も曲線を描いていて本当奇麗。少しフレアのあるソールなので斜め後ろから眺めるのもまた最高。
CHROME YELLOW/WHITE-MID NAVY