タイガーコルセアのファーストリプロとしてリリースされた物件です。リリースは2013年1月。実に渋い、オニツカらしいカラーリング。
時を同じくしてリリースされた Tiger Corsair Vintage #D320L-0123 はレザーバージョンで、ワールドワイドリリース800足限定として販売されています。
「されてました」ではなくて「されています」なのは2014年になっても在庫がはけないお店がチラホラ見受けられるので。
何度でも言いますけど世界のスニーカーの歴史上重要物件の一つでもあるんですが、マイナー扱いは致し方ないのか...
で、限定物のレザーバージョンと違ってこちらはナイロンアッパーもの。でもヨーロッパでの価格は先の限定物とほとんど変わらないって。でも英国と日本では安くなっていて、£57.50、日本では¥11.000前後で販売されていました。
あ、日本でのオフィシャルリリースは2013年2月で、カタログナンバーは欧米で使われている#D321N-8402ではなくて、#TH321N-8402です。なんで日本だけ変えるのかなぁ...
ナイロンコルセアの2013年1月リリース分としては計3色展開でして、他にはD321L-0442 (yellow x blue) , D321N-4209 (Classic Blue/Orange)。イエロー以外は渋いというか、地味と言うか。でもこの地味さがいかにも1970年代のズックっぽくっていいんですよね。なのでボクは3色購入しましたが。
生産国はヴェトナム。
ボックスはUNITY-M (ONITSUKA) R-2-1, 330 x 190 x 120mm。若干小さめの箱です。
肝心の履き心地なんですが、これ、かなり、幅が狭いです。カリフォルニアがDだとしたらBになるのか?ってくらい。長さはカリフォルニアと同じだと思うのですが、幅の広い人はちょっと無理だろうなぁ。それよりも女性がかなり似合うんじゃないかと思います。幸いユニセックス展開してるし、シュッとしてスマートに見えるんじゃないでしょうか。
ジョギングシューズのひな形を作ったモデルだけあってナイキ共々その想いは強いのか、ナイキのコルテツは未だにアップデートを重ねつつコンスタントにリリースされてるし、オニツカの方も2013年に入ってヴィンテージカテゴリーと”ヴィンテージ加工のしていない”モデルを数種類リリース。後者はアメリカ、ヨーロッパなどでヴィンテージラインと共存しつつ販売されてます。
ちなみに余談ですが書籍「オニツカタイガー物語」(2005年刊)によるとコルセア、2005年に一度リイシューされてるんですね。
知らなかった。
なんでも「コルセア」がネーミングされてから30周年を記念して2005年6月に「タイガーコルセア」、2005年7月に全世界3000足限定の「タイガーコルセア・メモリアル」が発売と書かれています。
残念ながらカラー写真ではないのでディテールまで汲み取れませんが、メモリアルの写真を見る限り、2013年ものとまた仕様が違うところがいくつか。当然ヴィンテージ加工はしていないのでまっさらっぽい感じが強く、メモリアルはシューホールが6穴。2013年ものは7穴。メモリアルが昔っぽい、高さの無いアキレスディップなのに2013年ものは割と形のしっかりしたアキレスディップが採用されています。(これは1970年のコルテツ試作品と似ていますね)
あと、インソールにメモリアルはランニングマンがプリントされているのですが、そこにはアシックスのロゴが….オニツカじゃねーのか?!
そもそもコルテツ開発秘話としてビル・バウワーマンからクッション性の向上をリクエストされて16mmから24mmにソールを厚くしたというのにこの2005年メモリアルでは「現在では薄めが主流で、現代人の足にフィットするという理由で原型よりも若干薄くしてある」らしいです。それでメモリアルを名乗るのか、と。ちょっといただけません。
企画開発チームの方のコメントが「これは”復刻”ではなくて”復活”だから」との事ですが、詭弁にしか聞こえない…..
だったらアップデート版でもリリースしてそっちでやればいいじゃんと思うのですが。
でもまぁそういや2005年リリースのナイキの"Original”も3層から2層ソールに仕様変更してたもんなぁ….
それから8年経ってのこの物件。オニツカオフィシャルサイトでも
1969年アメリカで、オニツカ株式会社の米国販売代理店であったブルーリボンスポーツ社(BRS)のビル・バウアーマン博士の発案によって、それまでにないクッション性の高さと履き心地を実現したジョギングシューズが誕生。
もともとのデザインの良さに加えて新しい機能性を同時に叶えたシューズは、1970年代に世界中で巻き起こったジョギングブームの中心的存在となり、それまで競技用のギアでしかなかったスポーツシューズを、ライフスタイルに基づいたファッションアイテムへと昇華。
このエポックメイキングなアイテムは当初「CORTEZ(コルテッツ)」と名付けられました。
そして、1976年に「TIGER CORSAIR(タイガーコルセア)」と改名していきました。
当時の画期的な開発秘話として、当時のアメリカ人の体格に合わせた衝撃緩衝性が必要となり、踵部分のソールの厚みを16mmから24mmにすることでクッション性をアップさせました。
当時はアメリカのみ販売だったため、手に入れることも難しかったこのシューズ。2013年の今年、踵部分に24mmの厚みをもたせたクッション性の良さと、履き馴染みのよい靴型はそのままに発売しております。
誕生当時と同じく細身かつノーズの長いデザインは、まさに今季のファッションにもぴったりです。
と明記されているようにソールの厚さをオリジナルに戻しての”復刻”。嬉しい限りです。
素材構成はアッパーのナイロン、その他のパーツは天然スエード。非常にシンプル。ライニングはヘリンボーンに織られたコットン。
アウトソールパターンもシンプルなヘリンボーンパターンですが、カリフォルニアよりも鋭角的。中央にonitsukaのロゴがエンボスされています。ミッドソールは前足部は2層ですが、後足部にかけて3層仕様になってます。
スニーカー創世記の物件らしく?後ろ姿は素っ気ない程シンプル。ロゴも一切入っていません。
タンは薄手のナイロンにスポンジが縫い付けられているのですが、タンラベルの辺りにだけスエードが上部に補強パーツとして貼られています。そのスエードがシューレースのフックにもなっており、そのスエードに更に重ねられてオニツカのタンラベルが縫い付けられている、と。タン全体にスエードを貼付けるよりもコスト削減も考えられている、よく出来ている仕様だと思います。
この第一弾リリースの後にいくつかリリースされたのですが、ボクはこの一発目を3足購入した後Corsairは購入してません。単純に色が好みでないのと「なんか違う」感を感じたので。
2013年後半はそれよりもアシックスのGel-Lyte IIIにいいのが結構出ましてそっちに夢中になっちゃいましたので。
Evergreen x Birch
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